四大大会2連勝の快挙

テニスの全豪オープン女子シングルス決勝で、第4シードの大坂なおみ(21)が第8シードのペトラ・クビトバ(チェコ)を破り初優勝、昨年の全米オープンに続き、テニスの四大大会で2連勝した。女子の四大大会連勝は2014年全米から15年ウィンブルドン選手権まで4連勝したセリーナ・ウィリアムズ(米国)以来の快挙だ。

決勝で大坂は、ウィンブルドン選手権を2度制したクビトバを7―6、5―7、6―4で下し、優勝賞金410万豪ドル(約3億2000万円)を獲得した。第2セットは3度のマッチポイントのチャンスを逸したが粘り強さを発揮、持ち前の強力なショットで名手クビトバを制した。

大阪は世界ランキングで、前回の自己最高4位から男女を通じてアジア勢で初めて1位となった。女子では、1年間の成績をコンピューターで換算する今の制度が1975年に始まってから通算26人目の1位。日本テニス協会によると、日本勢の過去最高は1933年に男子の佐藤次郎が記録した3位で、当時は識者が順位を付ける方式だった。ダブルスでは2000年に女子の杉山愛が1位となっている。

大坂の父はハイチ出身、母は日本人。3歳から米国で暮らし、15歳でプロに転向した翌14年に全米オープン女王のサマンサ・ストーサー(豪)を破り脚光を浴びた。昨年はツアー大会で初優勝し、全米で日本勢初の四大大会シングルスを制覇した。

全豪オープンを制した大坂なおみ(Vince Caligiuri=Getty Images)

「勝ち続けるのが目標」

大阪は「世界1位は私のゴールではない。勝ち続けることが目標」とグランドスラム(四大大会全制覇)を視野に入れる。赤土では武器とする強打が弾むと勢いが弱まるため、次の全仏(5月下旬に開幕)制覇が大きな課題となる。