全国高校総体(インターハイ)陸上の男子1600メートルリレー決勝が8月6日に三重交通Gスポーツの杜伊勢陸上競技場で行われ、法政二(神奈川)が3分13秒92で初優勝を果たした。神奈川県大会、南関東大会と激戦を演じてきた相洋(神奈川)との対決に注目が集まる中、主導権を握ったのは相洋だった。しかし、3走からアンカーへのバトンパスでミスを犯し、法政二が思わぬ形で首位へ。最後は東福岡(福岡)や成田(千葉)に迫られたが、アンカーの山本祐大(3年)がそのままゴールへ飛び込んだ。

インターハイ陸上男子1600メートルリレーで初優勝した法政二。左から須田竜一、三浦励央奈、松本純弥、山本祐大

須田竜一(3年)「(野村忠信)先生から『法政二らしいレースをしろ』と言われていたので、前半から突っ込んで、最後は前に人がいたのでそこに食らいつく気持ちで走りました。最後のインターハイだったので、優勝できてうれしいです」

三浦励央奈(3年)「マイルで勝てなければ帰れないと思っていたので、勝てて良かったです。ただ、個人の走りとしては前半にスピードに乗れましたが、相洋にまくられてしまいました。トップで帰りたかったので、それが達成できなかった悔しさはあります。インターハイだからと言って特別なことをするのではなく、今までやってきたことを丁寧に確実にやるという感じで、今日のレースにも臨みました」

松本純弥(3年)「ラッキーな形で勝てた感じなので、まだ実感が沸かないですが、それでも1位には変わりないので、良かったです。自分の走りは相洋を前に出してしまったし、抜き切ることもできなかったので、あまり良くなかったです。チームのみんなのおかげだと思います」

インターハイ陸上男子1600メートルリレーで激しいアンカー争いを制した法政二の山本祐大(左から2人目)

山本「ずっとこのインターハイで勝つということを目標にやってきたので、素直にうれしいです。(相洋のバトンミスは)自分の目の前で起きたので、そのときに『これは勝てる』と思いました。疲れもあって自分が思うような走りはできませんでしたが、最後は気持ちで持って行けました」(文・小野哲史、写真・幡原裕治)