梅澤凌我君(京都・洛北高校3年)は、中学3年の春、学校の研修プログラムで米ハーバード大学を訪れた際、日本人学生に出会い、憧れた。「勉強にスポーツ、生徒会活動などさまざまな分野で活躍していたと聞き、僕も真剣に自分を磨こうと決意しました」
高校入学後、サッカー部や生徒会活動、体育祭の企画部門のリーダーやSSH(スーパーサイエンスハイスクール)の研究、英語スピーチコンテストの学校代表などに参加。ソーシャルビジネスの提案をする大会の日本代表に選ばれたり、日米関係を学ぶ米スタンフォード大学のプログラムに参加したりするなど、活動は多岐に及ぶ。
市民メディアを知ってほしい
今、力を入れているのは、世界中の一般市民がニュースを発信するウェブサイト「Global Voices」の記事翻訳だ。これまでにロシアの大統領選挙や難民を地域創生のために受け入れるドイツの村の記事などを担当した。
「新聞やニュース番組の記事は情報が限られていて、例えばアフリカなどの地域の市民の言葉が僕たちに届くことはない。市民メディアならそれがかなう」。翻訳活動の中で、市民メディアが若者の国際教育に活用できるのではと感じ、研究を始めた。「同世代の若者に市民メディアの存在を知ってほしい」
将来の夢は実業家だ。「ビジネス、公共政策などのさまざまな手法・分野で、機会の不平等が痛みを生み出さない社会づくりをしていきたい」