大学入試センターは11月に全国の大学を会場に、2020年度に始める新テスト「大学入学共通テスト」のプレテスト(試行調査)を実施する。高校2・3年生約10万人に受けてもらい、本番の試験の問題内容や試験運営の準備に役立てる。
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本番同様の難易度・構成で実施
センターでは、新テストの20年度(21年1月)の開始に向けて準備を進めている。プレテストは、17年度に実施したのに続いて2度目。17年度は全国の高校で実施し、国語と数学の記述式問題を含め、各教科で新傾向の問題を中心に出題した。初めて見る出題形式に苦戦した高校生も多かったとみられ、完全正答率が0.7%の記述式問題もあった。
一方、今年11月に実施するプレテストでは、本番同様の問題構成・難易度で出題する方針。センターによると、じっくり考えたり、複数の資料を読み解いたりして解くのに時間がかかる問題ばかりではなく、従来型の問題も出題するという。センターでは、本番の平均得点率または平均正答率が5割程度になる出題を目指す方針。現在の大学入試センター試験の問題は平均点6割程度を目指して作成されているが、新テストでは新傾向の問題が多くなることを考慮して想定正答率を下げた。「難易度を上げるわけではない」(担当者)という。
2・3年生が対象、全大学会場で実施
プレテストは、AB2つの日程で実施し、あわせて高校生約10万人に受けてもらう。A日程は、11月10日(土)の午後に記述式問題を含む国語と数学Ⅰ・Aを実施し、高校2年生または3年生が対象。B日程は、11月10日(土)・11日(日)にセンター試験とほぼ同じ時間割で、原則高校3年生が対象。国語、英語(リスニングを含む)、数学Ⅰ・A、数学Ⅱ・B、地理歴史、公民、物理、化学、生物、地学、物理基礎、化学基礎、生物基礎、地学基礎を実施する予定だ。
A日程は原則、センター試験の全ての大学会場で実施し、大学教職員が試験監督を務める。試験問題の内容や採点基準のほか、試験実施・監督マニュアルや、記述式を導入する国語と数学で現行試験より試験時間が延びることに伴う受験生の負担なども検証するという。