「最年少」次々に更新
愛知県の高校1年生、藤井聡太棋士が快進撃を続けている。史上最年少のプロ棋士四段、公式戦新記録29連勝、中学生初の棋戦優勝、最年少六段、最年少「四冠王」、そして現在行われている竜王戦ランキング戦で準決勝に勝てば史上最年少七段に昇段する。
プロ入りから一度も負けることなく前人未到の公式戦30連勝に挑んだのは昨年7月。当時14歳、中学3年生の大記録挑戦に将棋には縁のなかった人たちも沸いた。惜しくも30連勝は逸したが、その後も「史上最年少」の記録を次々に塗り替え、社会現象にもなった。2017年度の記録全4部門(勝率、勝利数、対局数、連勝)の1位が確定し、最年少「四冠王」を獲得している。
将棋ソフトで腕磨く
幼いころから「詰め将棋」が好きだった。人工知能(AI)将棋ソフトを使って棋力を磨いたとされ、正確な指し手に加えて踏み込みのいい鋭い終盤力はプロ棋士も〝異次元の強さ〟と驚く。専門家は「人間とAIがどう共存していくかを考える好事例」と指摘する。
強さの秘密は新聞?
かつて共同通信のインタビューに「学校から帰ると新聞を開く。塾に通わず中学受験に合格できたのも新聞で得た知識が大きかった。新聞にはさまざまなニュースが隣り合わせに載っていて、どれが大事か自然に考える。将棋の局面を読むときも、どこが急所か見極めることが大切。新聞を読むこととの共通点だと感じる」と語った。