埼玉・秀明高校知泉祭(9月30日、10月1日)

アーチ班副班長 品川実希さん(2年)

アーチ作りは1990年から続く伝統だ

歴代の先輩が制作した素晴らしいアーチを参考にしながらも、今年は思い切って幻想的な世界に挑戦してみました。選んだテーマはおとぎ話「浦島太郎」に登場する「竜宮城」。幅約7メートル、高さ約5メートのスケールで、大人も十分にくぐることができるアーチとなりました。中学3年生から高校2年生までの男女合わせて30人のアーチ班で、約1カ月の限られた時間で制作しました。

これまでは実在する建築物を模していましたが、今回はおとぎ話に登場する「城」ということで、装飾や色、スケールも含めてイメージだけで一から設計した点が難しかったです。また、私は設計が初めてで、長さをミリ単位まで計算し、設計図を作り上げることに時間がかかりました。

玉手箱のオブジェの中にプリンターを設置。門と来場者の記念写真をプレゼントした

 

 

 

 

 

 

 

屋根のエメラルドグリーンにこだわり

アーチの制作で3つのことにこだわりました。一つ目は壮大であること。アーチは来校者の方々が最初に目にするもので、知泉祭の看板であることを意識しました。二つ目は幻想的な世界を作り上げること。竜宮城はもちろん、門の周りに置くベンチは亀の形に、入り口には鳥居を作る工夫をしました。また、世界観をより出すために、屋根の色は異なる二色を混ぜ合わせてエメラルドグリーンを表現しました。三つ目は丈夫で安全であること。アーチとして建てるために上下左右のバランスや耐久性を大切にしました。

制作中には岩が大きすぎることが分かったり、屋根が剝がれたりしましたが、そのたびに設計し直したり、修復したりしました。また、ラストスパートに入ろうとした本番1週間前に大雨が降り作業が制限されてしまったので、「アーチが完成しないかも」と弱気にもなりましたが、アーチ班全員、日頃の寮生活で培った団結力で完成させることができました。