7月31日から開催中の第 41回全国高校総合文化祭(みやぎ総文)の写真部門で、戸田泰成君(福島・磐城桜が丘高校写真部3年)が最優秀賞と文部科学大臣賞に決まった。作品「大切な家族」は、戸田君の妹が愛犬と家族として向き合う一コマをとらえた。8月3日、仙台市内の部門大会で表彰される。(文・写真 野村麻里子)
妹と愛犬を撮影、「ペットではなく家族」表現
2年生の10月ごろ、自宅近くの公園で妹と飼い犬の散歩をした時に撮影した。「妹は犬とペットではなく『家族』として仲良くしていた。それを表そうと思った」という。撮影では、同じ構図で20枚、違う構図を合わせると70枚ほど撮影。「一番光の加減がよく、犬がしっかりと止まっていた」のが決め手になり、選んだ。犬は動いてしまうので、座らせて撮るのが難しかったという。
髪の毛を光らせるよう角度にこだわり
妹と犬が対照的になる構図にした。こだわったのは、光の角度。逆光で、妹の髪の毛や犬の毛を光らせた。「(受賞を聞いて)妹は驚いていましたが、おめでとうと言ってくれた」とはにかむ。審査員は「何も言わずともお互いの気持ちは分かり合っている様子が見て取れる」と評価した。
「学校生活を写真に残したい」という思いから、高校1年生から写真部に入った。自分のカメラを使い、週1回活動してきた。「写真は、自分がいいなあと思う瞬間を、ほかの人と共有できるようなもの」と話す。