全国高校総体陸上男子走り幅跳びで優勝した橋岡優輝

全国高校総体(インターハイ)陸上の男子走り幅跳び決勝が7月31日に岡山市のシティライトスタジアムで行われ、橋岡優輝(東京・八王子3年)が高校歴代7位タイとなる7メートル75(向かい風1.6メートル)の自己ベストで優勝した。(文・小野哲史、写真・幡原裕治)

決勝中にリレーでアンカーも

予選では7メートル43(向かい風0.2メートル)をマークし、出場全選手中ただ一人、通過標準記録(7メートル25)を1回で突破。決勝の1回目は「助走の最初の8歩がしっくりこなかった」と今ひとつの跳躍だったものの、2回目にはしっかりと修正し、会心の跳躍で早々に勝負を決めた。「高校生と言えばやはりインターハイ。3年生は集大成でもあるので、そこで優勝できたのはうれしい限りです」

トップ8に進んでからの4回目以降は「大会記録や高校記録を意識して、少し硬くなってしまった」と橋岡。それでも5本目の直後にチームが決勝に臨んだ4×100メートルリレーでアンカーを務め、5位入賞を果たしてからピットに戻り、最終6回目の跳躍に挑むという「タフネスぶり」を発揮した。

全国高校総体陸上男子走り幅跳びで優勝した橋岡優輝

ジュニア日本記録狙う

昨年のインターハイで4位に食い込むなど、高校トップレベルの力は持っていた。ただ、自身が「秋シーズンは調子が上がってくる」と言うように、夏場を過ぎてから一段階レベルアップを遂げた印象がある。「去年まではムラがあって、毎試合まずは自己記録を更新することが目標でした。今年は自己ベストに近い7メートル70前後をコンスタントに出せていたので、安定感は出てきたように思います」

6月下旬、雨中で行われた日本選手権で8位入賞を果たし、7月下旬には世界ジュニア選手権に出場。ともにインターハイ王者という両親を持つ。「(高校日本一という点で)並ぶことができたのは良かったけれど、親のことはあまり意識していません」と、橋岡はあくまでも我が道を進もうとしているようだ。

「インターハイ後は高校記録(7メートル96)より上のジュニア(U-20)日本記録(8メートル10)を狙っていきたいです」。つまりそれは高校生にとって夢の記録とも言われる、「8メートルジャンパー」になるということに他ならない。

全国高校総体陸上男子走り幅跳びの入賞者