長野高校(長野)は7月7、8日の両日、SGH活動の成果を校内外に発信する「善光寺グローバルサミット」を開催した。3年生の有志12人は、SGH1期生として活動の中で見いだした、「長野の魅力を発信する」という課題解決に必要な「4つの力」を下級生に伝えた。
アイデアを結びつけると効果的
4つの力は「課題を多面的に見る」「アイデアを結びつける」「相手のことを考えて発信する」「目的に立ち返る」。
金子弥生さんは「アイデアを結びつける力」を発表した。樹皮を食べて森林破壊を起こす鹿を減らすためジビエ(鹿肉)料理を広める研究をした班と、登山の観光マナー向上のためのウェブサイトを作った班を紹介。この2つの研究をうまく結びつければ、「登山の観光マナーをテーマにしたウェブサイトで、ジビエを紹介する」という新しいアイデアが生み出せると指摘した。
「登山者は環境に興味を持つ人が多いはず。そうした人にジビエを広めれば理解が得やすい。他の班とも交流しよう! 1+1=3になる。みんなの意見を共有して結びつけよう」と後輩に呼び掛けた。
社会人になっても必要
発表を聞いた生徒から「4つの力が一つにつながるのか」という問い掛けがあり、SGH活動の学年リーダーを務める中島優里さんは「今回のサミットがまさに、4つの力を全て発揮して形になった例だ」と説明した。
12人は、今回の提言策定のために4月から議論を重ねてきた。長い時は6時間に及んだという。中島さんは「見いだした4つの力は、社会人になっても必要なものだと思う」と話した。(野村麻里子)
■2014年度SGH指定。1・2年生全員が必修で課題研究を行う。2年次は「世界から見た長野のグローバル戦略」をテーマにグループ研究を行う。