お茶の水女子大学附属高校(東京)の3年生は、2年次の春から4グループに分かれてSGHの課題研究に取り組んでいる。

お茶の水女子大学附属高校(東京)の3年生は、2年次の春から4グループに分かれてSGHの課題研究に取り組んでいる。

台湾の生徒は「大胆」

「国際協力とジェンダー」グループの16人は、途上国の女子教育の課題など、文化的・社会的につくられた性差(ジェンダー)から生じる問題について大学教授から学び、「仕事」「結婚」「学校」といった各テーマで研究を深めてきた。また、ジェンダーについて啓発するため、グループ内に広報班や商品開発班を立ち上げ、アイデアを出し合ってきた。

メンバーは昨年10月、他のグループと共に台湾を訪ねた。訪問先の一つである現地の女子高校の生徒の前で、途上国の児童労働や教育支援について、ジェンダーの問題と関連付けて英語で発表。さらに、先進国における女性の権利などについても意見を交わした。植木理央さんは「私たちは高校生でもできることを考えていましたが、台湾の生徒からは『学校を造ることを政府などに働き掛ける』といった意見が出て、大胆だと感じました」と振り返る。

鉛筆にメッセージ込め

帰国後、フェイスブックページを開設し、学んだ成果を英語と日本語で発信した。また、児童労働を止めて子どもの教育を推進するために台湾の生徒と共に考えた、「STOP CHILD LABOR」などのメッセージが入った鉛筆を校内で販売。その利益などを資金に、鉛筆を途上国の女子を支援する団体へ贈った。メンバーは今年度も研究を続け、鉛筆の校外販売も目指している。

(堤紘子)

2014年からSGH指定。「女性の力をもっと世界に」をテーマに「経済発展と環境」など4グループに分かれて課題研究に取り組む。