文化祭で飲食企画を成功させるにはコツがある。今年の文化祭で「アイス」を販売した武蔵丘高校(東京)3年7組に、企画の運営方法や、受験勉強と準備の両立法を聞いた。教室を縁日風に飾りつけ、夏らしい雰囲気にまとめ上げた。
ひんやりアイスでおもてなし、縁日モチーフで夏を楽しむ
3年7組「37あいすくりーむ」
昨年文化祭を振り返ると、残暑が印象に残っていたので、「じゃあアイスをやろう!」と決まりました。受験生で夏らしい夏は来ないけれど、「文化祭くらいは夏を楽しもう!」と、縁日風の装飾にしています。
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【スケジュール】
・夏休み前…企画決め、準備のチーム分け、装飾の計画 - ・夏休み中に…アイスの発注
- ・夏休み後~当日…装飾の作成、浴衣の貸し借りの管理、着付け練習など 受験の年なので夏休み中の準備はせずに、下準備だけ夏休み前に実施。本格的に準備を開始したのは夏休み明けの9月から。2週間ほどの準備期間でもクラス全員で協力してなんとか当日に間にあった。
【役割分担】
・HR委員(4名)…4人。すべてをまとめるリーダー。 - ・装飾関係のリーダー…2人。衣装関係のリーダーに分かれて、クラスに指示だしなど。
- ・会計監査委員…2人。装飾費用と貸付金計12万円の管理。
- ・装飾担当…32人。外看板やポスター、教室内や廊下の装飾。
- ・衣装担当…4人。当日浴衣を着ることになっていたので、持っていない人への貸し借りの把握や着付け指導など。
【費用】
・装飾の材料費…2万円 (ペンキ、ライト、画用紙、テープなど) - ・食品に関する費用…8万3150円(アイス購入費、スプーン、ドライアイス費)
【当日の様子】ドライアイスでアイスを維持
アイスを溶かさず完売し、安堵(あんど)しました。電力量的に冷凍庫を教室に置けない状況で、クラスが望むアイスを実現させるために、苦肉の策でドライアイスを用いました。
公立高校での前例がみつからず、「半分ギャンブル」のような形で本番に挑みました。溶けて販売不可になればクラスで費用を負担しなければならないのでひやひや……。「ギャンブル」に勝ち、装飾も何とか間に合い、訪れるすべての人に涼しさと楽しさを提供できたと思います。
【成功のコツ】安全対策をしっかりと
ドライアイスは、表面温度は約マイナス80℃といわれています。そのためアイスとドライアイスが接している部分は固く、食べれば舌にくっつく状態になります。クーラーボックス内の空気だけを冷やすように考えるといいと思います。(石原空和さん)


















