化学が苦手、記号ばかりで元素や化合物が覚えられない、丸暗記も無理……。そんな悩みを持つ人にぴったりの覚え方を紹介します。私も化学の苦手意識とさよならできました。(高校生記者・みたらし=2年)
元素を擬人化した「元素楽章」
私はもともと化学に強い苦手意識があり、元素周期表すら覚えられませんでした。その意識を大きく変えてくれたのが「元素楽章」という作品でした。

化学系の大学院生・揚げ鷄々(あげどりどり)さんが制作した、元素を「擬人化」したコンテンツです。2021年から始動し、擬人化イラストや動画、24年には書籍化されました。今年以降に公式ゲーム化も予定されています。
キャラで「性質」が頭に残る
私はいわゆる丸暗記が苦手で、英単語集や問題集を眺めていると眠くなってしまいます。一方で、イラストや設定があると長く学べる傾向があります。
元素楽章は、元素の特徴を反映したキャラクターが登場します。揚げ鷄々さんが元ネタを重視して作ってくれているため、自然と性質も頭に残ります。

例えば、元素番号31番のガリウムは、融点が低く、金属を侵食する性質があります。元素楽章では、「低体温症で人との触れ合いが苦手」という設定に落とし込まれています。今公開されているフリーゲームでも、そのキャラ設定が生かされたストーリーが展開されていました。

化学を好きになるきっかけをくれた
化合物の特性や構造式もビジュアル化されています。「化合物モンスター(カゴモン)」と呼ばれる存在が登場し、かわいらしい見た目も相まって、苦手意識を和らげてくれます。
私は授業で出てきた元素や化合物を見たとき、「元素楽章」のキャラクター設定と見た目を確認するようにしています。文字だけで覚えるのが苦手な私にとって、ぴったりの復習法です。
化学に対する苦手意識がなくなっただけでなく、化学そのものが好きになるきっかけになりました。今では13番・アルミニウムのキャラクターがお気に入りです。皆さんも「元素楽章」に触れて、化学との距離を縮めてみませんか?
- みたらし 東京都在住。軽音部、報道委員会所属。推しはSnow Manの阿部亮平さん。趣味は物を集めること。推しのグッズなど、集め出したら止まらない。