400メートル、400メートルハードル、1600メートルリレーで3冠を達成した石塚晴子(幡原裕治撮影)

全国高校総体(インターハイ)陸上競技が7月28日から8月2日まで和歌山市で行われ、女子学校対抗は、東大阪大敬愛(大阪)が2年連続5度目の優勝。個人2種目とリレーで3冠を達成した石塚晴子(3年)と砲丸投と円盤投で2冠の郡菜々佳(3年)がその立役者だった。

5種目にエントリーした石塚は「5冠を狙える」と注目を浴びた。まず400㍍を53秒30の大会新記録で圧勝すると、400㍍ハードルでは57秒09のジュニア日本新記録を樹立。800㍍は2位となり、個人3冠を逃したが、1600㍍リレーはアンカーとして貫禄の走りで2連覇に貢献した。

出場した5種目の予選・準決勝含め全14本のレースを全力で駆け抜けた石塚。「800㍍は2位で残念だったねと言われましたが、それは2位でも残念だと思われるくらい強くなったということ。昨年よりも強くなってインターハイに帰ってこられて、総合優勝できたのでうれしいです」と、疲れを感じさせない笑顔を見せた。

6月の日本選手権女子400㍍で3位に入賞し、女子1600㍍リレー日本代表に名を連ねる。日本が8月の世界選手権の出場権(8月11日時点の世界ランキング上位16カ国)を獲得した場合、世界デビューのチャンスが巡ってくる。1日に複数のレースをハイレベルでこなす石塚は類まれな体力とスピードを武器に走り続ける。(中尾義理)