10月に長崎で国体少年男子バスケット競技が開催された。単体チームでなく数校の混成チームで挑むことが多い国体バスケット競技は、インターハイ(全国高校総合体育大会)やウインターカップ(全国高校バスケットボール選抜優勝大会)未出場の好プレーヤーが多く躍動する。全国大会のレベルを肌で感じた6人に話を聞いた。(文・写真 青木美帆)
松本紘希(茨城選抜#13 常磐大高3年)「この舞台に立ててうれしい」
――初めての全国大会、いかがでしたか?
楽しかった半面、緊張もかなりありました。初戦は特に緊張しましたが、そのあとはけっこう楽しめました。
――さらに、初めての全国大会の決勝も経験しました。
ここまで来たら思いっきりやろうと思って臨んだんですけど……。勝ちたかった気持ちはいっぱいあるけれど、この舞台に立てただけでもうれしかったです。
――決勝で対戦した福岡県の印象について教えてください。
やっぱり…強かったですね(笑)。リバウンドだったりポジション取りだったり、細かい一つひとつの動きが自分たちとは違うなと思いました。
――チームと選抜チームとでプレーの役割は変わりましたか?
チームではインサイドでのプレーがメインで、外角のシュートはたまに打つくらいでした。でも国体では「外角中心にシュートを打って行け」と言われていたので、メンバーに選ばれてからはシューティングでアウトサイドシュートを打つ本数を増やしました。2回戦の高知戦から外のシュートが当たり出して、そこから波に乗れたのかなと思いました。
――選抜チームで戦った感想を教えてください。
最初は自分が全然土浦日大の選手に合わせられなくて…自分が合わせられるようになったというよりは「合わせてもらった」部分が大きいのかなと思います(笑)。
――これからはどんな選手になりたいですか?
もうちょっとフィジカルをつけて、5番ポジション(センター)でやれるようになってから、プレーの幅を広げていきたいです。
――アウトサイド志望の選手が「インサイドのプレーから頑張りたい」という意識を持っているのは珍しいですね。
3番(スモールフォワード)でプレーするためには、5番にも対応できたほうがシュートも打ちやすくなると思うんです。今日戦った人たちと、大学で少しでもやり合えるようになれたらいいなと思います。(2014年10月22日取材)
- 【松本紘希(まつもと・こうき)】
- 茨城・常磐大学高校3年。那珂市立第一中出身。191㌢80㌔。ポジションはフォワード~センター。チームでの最高成績は県2位。内外角のシュートを効果的に使い分けるうまさがある選手。