緊張しても試験で最高得点を取る方法　焦りは「問題を解く手順」の仕組み化で解消｜高校生新聞オンライン

テストで分からない問題があると焦ってしまう……なんて経験のある方は多いのではないでしょうか？　20歳で学習塾を創業し、4000人以上の生徒を直接指導してきた石田勝紀さんに、高校生読者から寄せられた「テストで集中力を発揮する方法は？」というお悩み相談に答えてもらいました。

【お悩み】テストで集中力を発揮する方法は？ テストに関して相談です。テスト前にたくさん勉強して頑張るのに、テストの時間にわからない問題がたくさんあると焦ってしまいます。しまいには「もうダメだ……」と全力で頑張るのを諦めてしまいます。 分からない問題に焦ってしまう 私は理系ですが、分からない問題がたくさん出てくるのは数学や化学、物理などの理系科目です。「もうどうせ点数を取れないから考えるのをやめようかな」と投げやりになったり、焦って普段なら解けるような簡単な問題でも解けなかったりします。 このままだと、大事な試験や大学入試でも同じような状況になってしまいそうで不安です。どうやったらテスト中も問題だけに集中できますか？（アイス・高校2年女子）

焦らない「仕組み」を知ろう

こんにちは。石田勝紀です。テストになると頭が真っ白になるという人は少なくありません。理系科目は特にそうです。私も入試の理科で、それに近いことを経験したことがあります。でも、対策を講じていたので、クリアしました。心構えではなく、仕組みで回します。その方法についてお話しますが、その前に、別の大切なお話をしていきますね。

テスト前の勉強法をチェック

はじめに、テスト前の勉強方法は正しいのかどうかチェックしてください。すでにされているかもしれませんが、念のためのチェックです。以下の内容の通りにやらないと理系科目は定着しません。

テスト前の勉強方法は合ってる？

【1】テストに出る問題を学習しているか

学校の問題集から出るのであれば、それを行います。プリントであれば、それを行います。間違っても、分野は一緒でもテストに出ない問題集をやってはいけません。

【2】問題集を３回転させているか

１回目にやって間違えた問題を２回目に、さらに２回目で間違えた問題を３回目にやります。３回やっても間違えた問題がテストに出やすい問題です。

【3】解説を見てもわからない問題を質問しているか

理系科目は解説が不親切で、一番聞きたい部分が書いてないことが一般的です。ですからそのような問題にはふせんを貼っておき、必ず先生に聞きに行き、解決する必要があります。そのような問題に限ってテストに出ます。

以上の三つを確認してください。これができていないと、いくら勉強しても、やった気になっているだけで力がついていません。

焦らず問題を解く手順は？

さて、次に、テスト中の焦り対策です。これは先ほどもお伝えしたとおり、気持ちの問題ではなく、仕組みの問題です。テスト中は次の手順でやってください。特に数学は必ず次のステップで進めます。

【1】15秒手が止まる問題は飛ばし最後まで解く

まずは、問１から解き始め、15秒手が止まる問題があったら飛ばします。これは「いったん飛ばす」という意味で、「やらない」という意味ではありません。

そしてすぐに解ける問題を次々と解いて、最後までやってしまう。「すぐに解ける問題」の目安は、「手が15秒以内に動く問題」です。試験時間が50分だとしたら、30分で最後の問題まで到達するイメージです。終わりの方に簡単な問題もあったりします。

分からない問題はいったん飛ばして最後まで解く（写真はイメージ）

【2】飛ばした問題に再挑戦

いったん最後まで到達したら、一番はじめに飛ばした問題からまた解き始めます。ただし、ここでも手が動かなければ飛ばします。いったん最後まで終わっているので気持ちは安定します。そして人間の脳は初めて見る問題を受け付けにくい傾向がありますが、逆に言えば「２回目に見た問題を受け入れる」ということです。やってみればわかりますが、飛ばした問題の半分ぐらいはスラスラ解けます。