私は中学1年生のときに統合失調症と診断されました。幻聴や幻覚に苦しむ中で、最近生きがいを見つけられました。統合失調症のことをあまりよく知らない人が、この病気や精神疾患のことを知るきっかけになればうれしいです。(高校生記者・あゆみ=2年)

幻聴や幻覚に苦しめられて

私は、中学1年生のときに統合失調症と診断されました。統合失調症とは、幻覚や幻聴、苦しい妄想などが続いたり、うつ状態のようにとにかくしんどくて無気力になる症状などに襲われたりする精神疾患です。ただ、症状は100人いれば100人違うほどさまざまです。

いつも服用している薬

私は、人には聞こえないものが聞こえる「幻聴」、人には見えないものが見える「幻覚」、外を歩けばすれ違う人全員にジロジロ見られているような感覚などがありました。自分にとって恐怖を感じる妄想に苦しめられてきました。

希死念慮と呼ばれる、「死にたい」という気持ちにも苦しめられています。希死念慮が来るのは突然で、朝起きた瞬間から夜寝るまでの間、いつ襲われるか分かりません。一時に比べて症状は少しずつ改善してきていますが、今も症状に苦しめられる日が続くこともあります。

「すごいね」の言葉で自己肯定感アップ

そんな私が生きがいを見つけられたのは最近のことです。きっかけはデイケアに通い始めたことでした。デイケアにはさまざまな精神疾患を持つ人が集まっています。私と同じ統合失調症の人、気分の波が激しい双極性障害の人、人と関わることに対して極度の恐怖を感じる対人恐怖症の人など、本当にさまざまです。

デイケアの職員さんに褒められた趣味の一つカフェ巡り。推しのぬいぐるみと一緒に

私は自分の担当の職員さんとお話をしていく中で生きがいを感じられました。職員さんは「あゆみさんは自分の好きなことを見つけるのが得意なんだね、すごいね」と、いつも話すたびに私のことをたくさん褒め、肯定してくれます。その職員さんに励まされて「生きていていいんだ」という肯定感が生まれてきました。

精神科の先生にもたくさん励まされています。つい先日、先生と「死なない」という約束をしました。私はこの約束に何度も救われています。

周囲の支えで生きていられる

私に寄り添ってくれるデイケアの職員さん、精神科の先生、そして何よりそばで支えてくれる家族がいるから私は生きがいを感じられています。

統合失調症は本当につらい病気です。時に自分を見失いそうになるほどつらくもあります。でも、私には心強い味方がいる。それだけで救われます。