22年度から高校で「総合的な探究の時間」が必修になりました。「よい成績を取れればテーマは何でもいいかな」と考える人もいるかもしれませんが、それが人生を左右するかもしれません。テーマ決めで後悔した私の経験をお伝えします。(高校生記者・ここちょ=3年)
有意義だけど大変だった課題研究
私の高校では、自分たちが決めたテーマに沿って、年間を通して課題研究を行います。1年時は個人で、2年時はグループで研究を進めます。私は1年生のときに興味のあった「食」に関する研究に打ち込み、とても有意義な時間を過ごせました。
しかし、多くの時間をかけ、仮説と実験を繰り返すのはとても大変で、たびたび心が折れそうになりました。
テーマを決めた翌日に後悔
そこで「2年生ではもう大変な思いをしたくない」と思い、いつも一緒にいる友達とグループを組んで友達が提案したテーマをそのまま受け入れました。「提出するものだけ提出し、1年間を楽に乗り切れればいい」という考えでした。
しかしテーマ決めを行った次の日、志望する大学の入試方式について調べていて、なんと高校で行った研究のプレゼンテーションを含む総合型選抜があると知りました。
確かに、先生から「大学はさまざまな入試方式があり、先輩の中には課題研究を利用して合格を勝ち取った人もいるため、よく調べておくように」と以前から言われていました。ですが、国公立志望の私は勝手に私立大学に限った話だと認識していたのです。大学入試に課題研究が大きく関わると知り、とても後悔しました。
「なんとなく」で決めないで
幸いにも過去の研究を深めていくなどして、総合型選抜に挑戦できそうです。みなさんは、テーマを「なんとなく」で決めることだけは避けてください。テーマを決める前にもう一度自分を振り返り、各大学の入試方式も確認してみてください。