私は平均レベルの学力ですが、英語が得意なことを生かし、高校受験で進学校に受かりました。待っていたのは、授業についていけず劣等感を感じる日々。自信を失う私がどう立ち上がったのかお話しします。(高校生記者=もち・1年)

英語が得意で進学校に合格、でも…

私は進学校に通う高校1年生です。あまり勉強ができず、高校受験の時も平均程度にしか勉強をしてきませんでした。

英語は他の人よりも得意だった(写真はイメージ)

ただ、私は帰国生だったので、他の人より英語だけ得意でした。英語で点数を稼いで今の高校に合格したのです。塾の先生から偏差値が高い学校を勧められていたので、「偏差値が高い」という理由で入学を決めました。

劣等感を味わう日々、自信削られ

しかし、入学してからが本当につらかったです。周りには自分より頭がよく、才能がある生徒しかいなかったから。何しろ、周りはつらい高校受験を必死に乗り越え、ひたすら勉強した生徒たちです。

それに対し、私は毎日YouTubeを見て割と自由に過ごしていたので、歴然とした差がありました。テストではどんなに頑張ってもいい成績がとれず、追試に引っかかったり、授業についていけなかったりして、劣等感を嫌というほど味わう日々の始まりでした。どんなに頑張っても勉強ができないため、自分の自信はどんどん削られました。

中でも一番苦手な科目は数学

中でも一番つらかったのは、「〇〇さん◯点らしいよ。バカだよね」と点数の悪い人をばかにする生徒がいることです。たとえ冗談でも、悩む生徒にとっては決して笑って受け止められる言葉ではありません。

「自分は学校の勉強についていけないのだ」と開き直るのが一番良いと思います。だけど、頑張っているのにばかにされるのは、自尊心がある自分には耐えられませんでした。

自分の価値はテストの点で決めないで

そんな時に先生に言われた言葉で、少し考え方が変わりました。その言葉は「悩むだけ悩んだら行動すればいい」です。

私は勉強が苦手です。それでも、他の人よりもできることがあります。例えば、得意な英語を生かして、昨年英語のディベート大会で上位に入賞しました。

高校生はどうしても「井の中の蛙(かわず) 大海を知らず」状態に陥ってしまいがちです。これからは視野を広くして、自分の価値をテストの点数や周りの評価で決めないように意識したいです。「大海」を意識して、先生がおっしゃったように取りあえず行動しようと思います。

みなさんも、意気揚々と高校に入学したのに、周りによって自尊心が傷つけられ悩むことがあるかもしれません。それでも取りあえず、好きなことにとことん打ち込んでみてほしいです。それによってきっと「大海」を知ることができます。