私は高校受験で、第1志望校に不合格でした。当時は絶望していた私が、「この学校に来られてよかった!」と思えるまでどう変化していったか紹介します。(高校生記者・もん=2年)
「A判定だったのに…」第1志望に不合格
私は昨年、第1志望校の公立校に落ちました。直前に受けた模試でA判定を取り、安全圏と言われていた学校でした。
しかし、自分のレベルより上のチャレンジ校として受けた私立の併願校には合格できたんです。そのため、より第1志望校の不合格は予想外で、かなり精神的にこたえました。

「落ちたショック」にふたをした
チャレンジ校へ合格したため、周囲からは「受かってよかったね」と言われることも多かったです。次第に私自身も「私の受験は失敗じゃない、私立に受かった自分は喜ぶべき」と、第1志望校に落ちたショックにふたをするようになりました。それは、「併願校に来てよかったと『思わないといけない』」という、いわば呪いに変わってしまったのでした。
しかし、入学したのは中高一貫校。高校からの入学生は内部進学生に比べると3分の1程度の人数です。部活のメンバーが中学時代の話をしていると、ついていけずさびしかったです。
「この学校に来られてよかった」と思えた
呪いとさよならできたのは、文化祭で部活動公演に参加していた時でした。
私は中学のときから吹奏楽部に入っていて、文化祭ではマーチング公演に出演しました。初めてマーチングステージに参加する私に対し、先輩はていねいに指導してくれました。本番のステージに立ったとき、「この先輩たちに恵まれてよかった、この学校に来られてよかった」と思い、涙が出るほど幸せでした。
悲しい気持ちをまずは受け入れて
私と同じように第1志望に不合格して、落ち込んでいる新入生の方へ、まずは「不合格が悲しい」という気持ちを素直に受け止めた上で、新生活を過ごしてみてください。受験で泣いた人が自然に「この学校に来てよかった」と思えるきっかけは、高校生活の中にある幸せを実感した瞬間なのではないかと思います。
- もん 千葉県在住。吹奏楽部でチューバを吹いている。アニメや声優が好き。推しは「あんさんぶるスターズ!!」の青葉つむぎと、声優の石川界人さん。