深刻な少子化に歯止めをかけようと、政府はさまざまな政策を打ち立てていますが、成果は出ていません。これからの社会をけん引する高校生たちは「少子化」状態を止めるためにどうすればよいか、考えていることを聞いてみました。

子育てしながら働く親へのサポートを

親のキャリアと子育て。どちらかを諦めなければならなかったり、両立しようとしてもしんどかったりする現状を変えるために、国や企業がサポートを強化すべきという意見が挙がりました。

少子化問題、どうしたら解決できるだろう?

復職できる制度をもっと整えて

子育てのために自分のキャリアや趣味を蔑(ないがし)ろにしたくないと考え、未婚または子どもを持たないことを望む女性が増えていることが、少子化の原因の一つとして挙げられます。行政や地域、学校の子育て支援を拡充させ、企業への復職制度を整えれば改善できるのではないでしょうか。(ライチ=3年)

子どもを預ける施設を増やす

学童や保育施設などの施設が不足していると、子どもを産むことをちゅうちょしたり、仕事に専念すると決断したりする方が増えます。この問題を解決することで、少子化を徐々に改善できると思います。(kate=1年)

リモートワークの有効活用を

新型コロナの流行でオンラインでの就業環境が整い、リモートワークが定着してきたように感じています。出勤の必要がなくなれば、自治体を挙げて子育て世帯への支援を拡充している地方への移住も増えて、都心ではなく地方での子育てが増えるのではないかな、と予想しています。(あかり=2年)

通勤自体がつらいのでは

赤ちゃんを抱っこした会社帰りのようなお母さんを、駅で見かけたことがあります。赤ちゃんの長靴が落ち、その長靴を拾おうとしたら次は傘を落としてしまい……、思わず拾ってお渡ししました。お礼を言われましたが、荷物も多くとても大変そうでした。やはりリモートワークなど、子育てしながら働きやすい環境づくりが必要だと思います。(めいけん=2年)

子どもを育てやすい地域社会の整備

親だけで子育ての大変さを抱え込まず、みんなで支え合えるような環境を整えて、少子化にストップをかけようというアイデアが挙がりました。

子育てを楽しめる社会づくりを進めていかなければならない(写真はイメージ)

親同士が交流できる場を

幼稚園や保育園に入りやすくすることや、金銭面の援助が必要。公園を増やしたり、親の交流の場や相談できる所を設けたりすることも大事だと思います。(rim=1年)

子どもの医療費・教育費を無償化して

高校生までの医療費・教育費を全て無償化。児童館など子どもたちの居場所を増やすことも必要だと思います。(りとるしゃけ=2年)

地域と連携し育児サービスを拡充

「親だけで子育てをしなければならない」というイメージがあるからだと思います。例えば、働きながらの子育ては、親・子ども両方の負担がとても大きくなることが、出生率低下の原因になっていると思います。家事代行やベビーシッター等のサービスが地域と連携して気軽に利用できるようになれば、子育てしやすい環境になると思います。(ちょこ=3年)