準備が過度に大変だったり、入試制度が大学ごとに多彩すぎていたり……。日本の大学受験制度は本当に一人一人の能力や良いところを評価できているのでしょうか。高校生が感じている問題点を聞いてみました。

受験勉強や準備の負担が大きすぎ

選択する方式や大学によっても受験内容が大きく異なり、受験生の負担が大きくなりがち。

入試方式が大学ごとで違いすぎ

「第1志望は古典がないから現代文に集中したいけど、第2志望では必要だから古典もやらなきゃ」など、大学によって方式や教科・加点ポイントなどが違いすぎて併願が難しい。(りとるしゃけ=2年)

推薦と一般の同時準備が大変

小論文と面接で行う推薦入試で受からなかった場合に備えて、一般受験の対策も必要。でも、推薦の対策に時間がかかるし、一般受験の対策も並行して進めることがなかなか難しい。(あや=2年)

求められる教科や受験内容全ての対策をするのは大変

合格後に役立つ勉強ができない

受験で求められる学力に偏りがあり、「本当に行きたい大学を選ぶこと」や「社会に出て生かせる能力を伸ばすこと」を阻害しているのでは、という意見が。

志望理由が知名度や偏差値に偏りがち

やりたいことや入りたい学部よりも、知名度や偏差値を優先して大学を風潮がもったいない。現状を踏まえると仕方はないとは思うけれど、得意な分野ややりたいことのスキルを伸ばすきっかけになるような大学受験制度になっていってほしい。(はるたま。=2年)

一部の能力至上主義に疑問

特に一般入試では「多くの量を効率よくこなす」能力の育成に全振りしすぎているのでは。学生のうちは評価され、周りからも過剰な崇拝を受けるかもしれないが、社会で求められる能力はこれだけではない。学生のうちに育むべきこと、評価されるべきことはたくさんあるのに、その学びを阻止するかのような浅く広い学習指導要領とそれに準じた一般入試に問題を感じます。(あべりさ=3年)

入試に合格するためだけの勉強になってしまう

早期の文理選択、本当に必要?

高校生って、自分の興味や関心を多方向に広げて吟味したい時期だと思います。それなのに文理選択を高1や高2にしなければならず、あとから方向転換するのも難しいことは高校生たちの負担になっていると思います。文系か理系かによって、アイデンティティーを無意識に決めつけられてしまうことがあるのもよくないと思います。(わっちょ=1年)

入試内容が今後に生かされない

共通テストや一般入試で問われる内容は、入試が終われば忘れてしまい、その後ほとんど生かされないことにモヤモヤ。そのため、総合型選抜のような、今までの経験を通して、大学生活で自分のやりたいことを明確に持っている受験生を合格させる入試の合格者をもっと増やしてほしいと思います。(ゆぽ=3年)