アイドル、アニメ・マンガのキャラクター……。高校生はどんな「推し活(好きな対象を熱心に応援すること)」で日常を彩っているのか。高校生新聞ではLINE公式アカウント「高校生新聞編集部」をフォローしてくれている読者の高校生のうち217人に「推し活」について10月にアンケートを実施した。寄せられた声の一部を紹介する。(越沢琴奈)
高校生にとって推し活は当たり前
「推し活」をしているか選んでもらった結果、推し活をしている人が98%。高校生活において推し活が当たり前に浸透している状況が見えてきた。

6割が「アイドル」を応援
何を「推して」いるか選んでもらったところ、「アイドル」が58%と最も多かった。「アニメ/ゲーム/マンガ作品、そのキャラクター」30%、「歌手・バンド」24%、「YouTuber/VTuber/配信者」と続いた。

推し活の理由「元気をもらえる」「頑張れる」
推しの対象とその理由を聞いた。アイドルではSixTONES、なにわ男子などジャニーズ系や、BTS、SEVENTEENなど韓国系。アニメやゲームではプロジェクトセカイ、あんさんぶるスターズ!のキャラクター、歌手・バンドではSEKAI NO OWARIや米津玄師さんなど。学校の先生を推している人もいて、多彩な人やモノを推す声があがっていた。
-
■見ていて笑顔になる【なにわ男子(アイドル)】
普段はとても面白いのに、パフォーマンスではかわいい曲、カッコいい曲、どんな曲も似合う。見ていて元気をもらえるし、笑顔になる。(わになみ・高校1年女子、愛知)
■コロナ禍の休校中の支えに【NiziU(ガールズグループ)】
オーディション番組を見てて歌やダンスを一生懸命にやっている姿に心奪われた。本当にみんなかわいくて、努力してきた人たちだからダンス以外も推せる。(コットン・高校1年女子、東京)
■強いだけじゃない魅力たくさん【中原中也(漫画「文豪ストレイドッグス」のキャラ)】
他の漫画にはない、強いだけじゃない、人間的なところを他人にさらけ出せる気概を持った、完成されたキャラクターだから。(浮月 くらげ・高校2年女子、埼玉)
■ゲームがうまくて楽しい【葛葉(VTuber)】
最初は歌が好きでよく見るように。ゲーム配信や切り抜き動画を見ているうちにどんどんハマった。ゲームがうまく、見ていてとても楽しい。(たすく・高校3年、神奈川)
■私が頑張れる原動力【中川大志さん(俳優)】
尊敬するところばかりで好きがあふれる。丁寧につづる言葉、お芝居と普段のギャップは魅力的。「私もがんばろう」と原動力になる。(Kano・高校3年女子、神奈川)
推し活の中身は? SNSチェック、グッズとおでかけ、誕生日はお祝い
続いて、具体的にどんな推し活をしているのか、活動内容を聞いた。
-
■グッズとお出かけ
アクスタ(アクリルスタンド)や生写真を持っていき、カフェや景色がいい所で撮影して、「推しと一緒に来てる感」を出す!(ことそら・高校3年女子、静岡=Snow Man 阿部亮平さん、Travis Japan 川島如恵留さん推し)
■グッズ、ライブ、映画…全部買う、見る
グッズを買う。ライブに行くか、配信を見る。出演または主題歌を担当している映画やドラマ、アニメを見る。(ウタヨミノカマタリ・高校3年、奈良=乃木坂46など推し)
■ SNSを欠かさずチェック
ツイッターやインスタグラム、TikTokで「推し活」用のアカウントを作って、推しの投稿を見て癒やされている。(心乃うみを推す人・高校2年男子、愛知=心乃うみさん推し)
■誕生日祝いは盛大に
推しの誕生日にはケーキを手作り。トレーディングカードやポストカードを並べて写真撮影兼誕生日パーティー開催。(ぎゅ・高校1年女子、秋田=SEVENTEEN推し)
■手作りキーホルダー&うちわ
自分で写真を印刷してキーホルダーを作る。ライブの際はうちわも作成。最近はなにわ男子のペンライト風のキーホルダーを作った。(青色大好き人間・高校1年女子、静岡=なにわ男子、SnowMan、HeySayJUMPなど推し)
■推し活仲間を増やす
布教(推しの良さを周りに伝えること)をがんばる。一緒に楽しめるファンを増やしたい!(りりり・高校3年女子、愛知=go!go!vanillas推し)
グッズ何買ってる? CD、DVD、写真、クリアファイル…
持っている推し活グッズを選んでもらった。「CD/DVD・Blu-ray」78%や「写真/チェキ/トレーディングカード」73%と、「推し」の活躍をいつでも見られるグッズを持っている人が多いようだ。

年間の費用は平均36056円、6万以上使う人も16%
1年間の「推し活」費用を聞いた。最も多かったのは年間「1万円以上2万円未満」で全体の17%。年間1万円未満に収める人は30%。年間「6万円以上」使う人も16%いた。平均36056円だった。

一方でお金をかけず推し活する高校生も。YouTubeで「推し」の動画を見たり、SNSの投稿を「いいね」「拡散」したりと、それぞれの方法で推し活を楽しむ姿がうかがえた。
編集部にあなたの声が届きます
この記事はLINE公式アカウント「高校生新聞編集部」をフォローしてくれている読者の声をもとにつくりました。
あなたもぜひフォローして、記事の感想や取り上げてほしいテーマ、生活の中の悩みや困っていることなどを聞かせてください。