インスタグラムやツイッター……私たちは日々、SNSを使っています。そんな中、当たり前のように戸惑いなく写真加工する人が多いのでは。加工写真があふれかえる今こそ、加工技術の使い方を見直してみませんか?(高校生記者・尾崎達也=3年)
見やすい配慮が加工で可能に
写真を加工すれば、私たちが理想とする見え方へと変えてくれます。ノートの写真を共有する時、全く加工しない場合と加工した画像を比較してみてください。
多くの人は加工後の方が見やすいと答えるでしょう。明るさやコントラスト、彩度や射影変換などを調整することで、画像は見やすくなります。
思い出は全て「加工の顔」に
加工すればかわいい顔や美しい顔、若く見える顔、面白い顔にできます。私や友人は、顔の写る写真にスタンプを貼り、SNSに上げる際に自分が特定されないように工夫します。アプリのフィルター機能を使って顔を変顔にして、面白い写真を作ったりもしています。
ただ、私は自分たちの顔を加工した写真ばかり残した結果、中学時代の同級生との思い出写真では、お互いの元の顔が見れなくなってしまいました。元の写真を残しておけばよかったと後悔しています。
SNSで見た観光スポット訪れ「がっかり…」
景色を加工すれば実物以上に美しく、強調もできます。オリジナルと強調しすぎた加工写真を見てください。
過度な加工で実物との差が大きい場合、実物を後から知った人が「期待を裏切られた」と感じることもあります。私は友人らと出かける際、SNSにきれいな写真が掲載されたことに惹かれて観光スポットを訪れることがあります。「紅葉が色鮮やか」という書き込みと写真を見て訪れましたが、そこには写真のような紅葉の風景は広がっていませんでした。
そこで撮った写真を後で加工してみたら、SNS上で見たような鮮やかな紅葉は浮かび上がりました。ですが、私たちはその紅葉を直接見たかったのです。なんだかとても残念な気分になりました。
加工は誰でもできる身近な技術です。私は、加工次第で写真は素晴らしいものにも残念なものにもなることを意識して、上手に活用していくことが大切だと思います。