腰痛や腹痛、イライラや不安感……生理の悩みはたくさんありますよね。「症状が重い」という高校生4人に、生理の悩みを語り合ってもらいました。(司会・構成 越沢琴奈)

多い出血量、腹痛腰痛、精神不安…

―生理前の不調や、生理期間中の痛みには人それぞれのつらさがありますよね。

Aさん(2年) 生理前はささいなことでイライラしてしまいます。生理中は出血量が多く、生理痛で動けないこともあるので、生理用品を工夫し、痛み止めを飲んだり、身体を冷やさないようにしたりして自分をいたわっています。

Bさん(3年) 生理前の精神的症状がつらく、PMDD(月経前不快気分障害)という病気なのかなと思っています。しかし、親には私の状態を理解してもらえず、病院の診断をもらうことすらできないことがつらいです……。

Cさん(3年) 以前は生理前や排卵痛での腹痛や腰痛がひどかったです。ピルを飲み始めてからは、それらの症状は軽くなりましたが、ピルの副作用なのか吐き気や動悸(どうき)が多くなりました。生理痛も、ピルを飲むことで動けるレベルまで緩和されました。腹痛はやはりあるので、カイロを貼るなどして体を冷やさないように心がけています。

Dさん(3年) 私は、排卵後から生理前にかけて精神的な症状があります。生理中は薬局のサプリメントや処方された薬を飲み、生理痛を軽くしています。

生理のつらさ 腹痛やイライラも(画像はイメージ)

急に悲しく…心の不調がしんどい

―精神的につらいこともありますよね。どのように対処していますか?

B  周りに同じような症状の人がいないので、つらさを乗り越える方法が分かりません。SNSを急に消したり、夜中に悲しくなったり、家出をしてしまったこともあります。

A 私の場合、散歩に出るなどして、ひとりになれる時間を作っています。幸い、両親ともに「いま生理前だから」と言えば納得してくれるので、そこは救いになっています。

B 精神的な症状を解決するための行動はいろいろありますよね。「お風呂にゆっくり入る」「甘いものを食べる」などをしている人がいると聞いたことがあります。

メリット・デメリットある「ピル」

―鎮痛剤やピルなどで症状を軽くすることもありますよね。

A 私もピルを検討したことがあるのですが、踏み切れていません。Cさんは上手にピルを活用しているんですね。いいところや悪いところなど、もし服用し始めて気づいたことがあれば教えてください。

C 私の場合、かなり生理痛が軽減され、出血量がやや減りました。ですが、吐き気があることも……。私は4回ピルの種類を変更したのですが、やはり副作用があります。

B 吐き気や動悸を抑える方法はないのですか?

C 副作用を緩和する方法は「吐き気止めを飲む」くらいしかないです。

B そうなんですね。私はピルを買うお金がないので……、不安を軽らすため生理と関係ないサプリを飲んでいます。

―副作用が出るか出ないか人によって違うので、メリットデメリットを正しく理解して検討したいところですね。

鎮痛剤やピルで痛みを軽減

大人に相談できる?「怖くて言えない」人も

―親など身近な大人に生理の悩みを相談することはありますか?

C 母とは話しています。母自身生理がつらかったようで、婦人科に連れていってくれるなど親身に相談にのってくれます。

A 母とはよく生理のことや生理用品について話します。体調によっては父にも「これがつらい」と話しています。

B 痛みなどの体の症状は話します。おなかが痛くて夜ご飯を食べれないときなどは、食卓にいないと不思議がられてしまうので父にも話します。そういう時はだいたい理解してくれます。

―理解ある大人がいると安心してお話できますよね。

D 私はよほどのことがない限り相談しないかもしれません……。「インターネットで検索してしまえばいいかな?」と思っちゃいます。思春期ということもあり、父に相談したことはありません。どうしても解決したい悩みがあれば、母に頼ることもありますね。

B 相談はできるんですけれど、「精神的な症状が生理によるもの」と母にすら信じてもらえず、「メンタルが弱いからだ」と言われてしまいます。父はより理解がないと思うので、怖くて言えません……。

―家族に理解してもらえない症状があるのはつらいですね……。自分で対処しきれないときは、抱え込まないことも大事。養護の先生やお友達など、勇気を出して周りの人に相談すれば、解決できることもあるかもしれません。

(続きます)