私は中学時代にあまり登校できませんでした。高校進学後も、勉強や相手とのコミュニケーション、体力面などでつまずき、落ち込む日々を送っていました。そんな私が自分と向き合い、自分を肯定できるようになるまでの経験をお話しします。(高校生記者・からす=2年)

テストは散々、会話もできない日々

私は中学生の頃、登校日数が2桁もないような生徒でした。それでも今後のことを考えて「高卒」になりたかったので、高校に入りました。

周りの人との差がとても大きく、人一倍努力が必要になることは覚悟していました。

ただ、覚悟してはいたものの、高校では自分のできないことや課題が浮き彫りになり、嫌になる毎日でした。

勉強をしていなかったので、毎度のテストは散々な結果です。体を動かすこともしていなかったせいで登校するだけで息が上がります。

高校に入るも、水があふれそうなコップのようにいっぱいいっぱいの状態に…

人と話すのにも慣れておらず頭が真っ白になり会話を成立させられない。新しい場面に遭遇するたびに「今の自分にできないこと」を知り、自分の要領の悪さやできないことの多さに気付くことになって落ち込みました。

今でこそなんとかこなせるようになって、気持ちに余裕が出てきましたが、当時は周りとの差を感じて焦りと不安でいっぱいいっぱいでした。

初めから完璧な人なんていない

でも、今考えてみると、できないことに対して落ち込む必要もなかったし、ダメなことでもなかったと思うんです。そもそも、経験も何もない人が、初めからうまく完璧にこなすことのほうがまれで、「できないのが当たり前」ではないでしょうか。

だから、わざわざ気を落とさなくてもいいんです。できないのが当たり前だから、少しずつ学んでいくんです。

そして、できないことに対する悔しさだけじゃなく、「できること」が少しずつでも着実に増えていくことに目を向けるんです。

少しずつできることが増えていった

「できた」ことに目を向けてみて

周りが「そんなのできて当たり前」と言っても聞く必要はありません。誰が何と言おうが、当たり前なことなんて一つもありません。

今日の自分がいるのも、間違いなく自分の努力のおかげです。何も頑張っていないなんてことはないんです。目を向けていないから気付けてないだけで、自分が「できるようになったこと」は、山ほどあるのではないでしょうか。