将来どのような進路を選ぶかに直結する「文理選択」。みなさんは自分が望む選択をすることができましたか? 私は文系を希望していたのに、親の反対で理系を選ばざるを得ず、つらい高校生活を送っています。(高校生記者・はるき=2年)
「医師になりたい夢」が変わった
私の通う高校は地方にある私立の中高一貫校。両親が医療関係者なので、小さなころからずっと「医師になりたい」と考えていました。中学校では科学部の部長も務め、積極的に活動。理系進学を疑うこともありませんでした。
しかし、ある友人から「君は科学に興味があるというより、部活の運営に興味があっただけなのではないか」と言われたのがきっかけで、「自分が本当は経営や政治に興味がある」と気づきました。
文系進学を両親が大反対
しかし、両親に文系に進みたいと伝えると、大反対されました。両親の考え方は少し古いところがあり、「文系は将来が安定しない」と考えていたようです。
自分の将来の目標や関心を何度も伝えましたが、両親はまったく聞く耳を持ってくれません。担任の先生にも相談しましたが、先生にも理系を勧められてしまいました。私の学校は文理決定が1年生の夏の面談だったのですが、結局最後まで文系選択は認めてもらえず、理系に進むこととなってしまいました。
望まない理系の授業が苦痛
私の学校は進学校で、授業は8限まである日もあり、夏休みでも毎日のように補習があります。そして、学校でも理系重視の雰囲気があり、クラスの9割近くが理系です。
補習は理系の方が長く、授業も多いです。授業の難易度もかなりの差があります。まわりの人たちは明確な目標があるので、つらいながらもモチベーションを保っています。
しかし、私は「就きたい職業に就くために勉強している」という感覚を持つことができず、とても苦痛です。自分で決めた進路だったらモチベーションはまったく違ったと思います。
私は特殊なケースだと思いますが、女子が理系に進むのを嫌がる親がいたり、自分の理想を押し付けてしまう親がいたりする話はいろいろなところで聞きます。子どもの個性や将来の目標に合わせて、もっと自由に選択できる社会になればと思います。