私は「発達障がい」だと診断されています。小学校は支援学級に通い、高校生になった今は一般学級で夢に向かって学んでいるところです。どんな子ども時代を送ってきたのか、共有します。 (高校生記者・青葉光=2年)

クラスメートにいじめられ、家族に言えず

「発達障がい」とは、脳機能の働き方の違いにより、行動面や情緒面に特徴がある状態とされています(厚生労働省HPより)。相手の気持ちを読み取ることが苦手なASD(自閉スペクトラム症、アスペルガー症候群)、落ち着きがなかったり注意が持続しにくかったりするADHD(注意欠如・多動症)などもこの一種です。人によっては複数の障がいが重なっていることもあります。

対人関係が苦手な人が多い(写真はイメージ)

発達障がいと診断された私は、小学校のころ、特別支援学級に通っていました。だんだんと一般学級のクラスメートにからかわれ始め、4年生になると、毎日いじめられるように。教室のベランダに連れて行かれて、そのまま出入り口を閉められたことも。

いじめのことを家族には言えませんでした。いつも自分の心を押し殺したり、同級生を避けたりするように。本音を言うと恐くてしかたなかったのですが、当時弟は園児で、母は弟の世話と家事で忙しかったんです。私は年上だからと、表面上は普通に振る舞っていました。

学校は自分にとって「居づらい」場所に

先輩を助けられず…

中学校は、家族と相談して一般学級に進級。小学校のころのいじめの件もあって、なかなか他の人に話しかけられませんでしたが、徐々にクラスメートの友達ができました。

部活では、小学校が同じだった支援学級在籍の女性の先輩Aさんと一緒になり、支援学級の生徒たちとも仲良しに。「この中学なら大丈夫かも」と思っていました。

だんだんとクラスに友達ができた

ですが、2年生のはじめ、クラスで私と同じ掃除グループになったメンバーたちが、3年生の支援学級在籍の先輩Bさんを大勢でいじめ始めたのです。臆病な私は、助けられませんでした。それでもBさんは1人で対抗していました。そんな彼女は私なんかよりずっと強い、そう思いました。それから私は毎日、昼休みと放課後に支援学級の生徒たちの様子を確かめました。

支援学級の子の希望の星になりたい

現在は普通に高校生活をしています。2年生になった今、支援学級出身の後輩がいます。少し前には、3年生に幼稚園が一緒だった、障がいがある先輩がいると聞きました。私よりも先に一般高校に進んだ人がいるんだと思うと、私も頑張ろうという気持ちが強くなりました。

私は将来、臨床検査技師を目指しています。同時に、障がい者についてもっと理解を深めたい。いつか機会があれば、母校を訪れて支援学級在籍の子どもたちの希望になりたいです。そのために今、できることをしよう。必ず決めたことを最後までやり通したいと思います。