私は「社交不安障害」を持っています。人と接する際に振る舞いに悩んだり、人前で発表するのが怖くなったりする精神障害です。(高校生記者・エリース=1年)
「嫌われてるかも」「悪口言われてる?」不安で動けず
「社交不安障害」は、他人からの注目や人前で恥ずかしい思いをすることが怖くなり、会話や大勢の人が集まる場所を苦痛に感じる精神障害です。症状は、動悸や息苦しさ、手足の震え、冷や汗、めまいや吐き気など、人によってさまざまです。
人と接するときに、「自分がどう思われているのか」「何を話すべきか」「自分が実は嫌われていて、裏で悪口を言われていないか」などと考えすぎてしまい、不安で何もできなくなります。朝起きられなくなったり、頭やおなかが痛くなったりと体調に影響が出ることもあり、日によって体調が変わりやすいため、自分でも管理が難しいです。
人と関わるのに抵抗感、不登校に
もともとは人前で話すのが得意でした。しかし中3のある出来事をきっかけに、「周りの人が自分をどう思っているのか」と気になってしまい、人と関わることが嫌になり、不登校に。時には全て嫌になってしまい、家でわめき、自傷行為に走ってしまうこともありました。
悪夢のような日々が続き、病院に行くと「社交不安障害」と診断され、薬を処方されました。しかし、風邪などと違って、薬を飲めばすぐに治る病気ではありません。そのうえ一口に「社交不安障害」といっても、それぞれの症状によって合う薬、合わない薬があります。診断されたからといって全て解決したわけではなく、今は少しよくなりましたが、まだ人と関わることには抵抗があります。
差別しないで受け入れてほしい
私が伝えたいのは、もし人と関わるのが苦手そうな人がいても、その人を差別するのではなく、他の人と変わらない接し方をしてあげてほしいということです。世の中には、さまざまな人がいることが当たり前なのです。そして、みんな一生懸命努力しています。
「あの子は自分と違うから」「あの子はいつも不登校気味だから」と、その人を突き放すのではなく、その人のことを受け入れてあげてほしいです。