中学3年生のみなさんは、進路を本格的に意識し始める時期ですね。人生を大きく左右することもある高校受験。悔いなく受験を終えることができた、私なりの高校選択についてお伝えします。(高校生記者・春時ふみ=1年)
中3の春に志望校をピックアップ
中学3年の春の時点で、ネットやパンフレットを参考に、公立高校の候補2校をピックアップ。A校は地元の田舎の進学校、B校は離れたところにある偏差値がA校より上の高校です。私にとってB校はチャレンジだと思っており、B校を視野に入れながら、勉強に取り組んでいました。
担任からレベルの高い高校を勧められ
そんな折、担任の先生に提案されたのは、C校。県内1番の偏差値の進学校です。C校なんて行けるはずない。学校見学も、先生に勧められたから「見るだけ見てみようかな」という気持ちでした。
しかし、この見学が、私の受験を大きく左右することに。高校の先生はほとんど出て来ず、生徒主体で模擬授業や学校案内をしていました。生徒だけで作り上げた世界が輝いて見えたことを、今でも覚えています。
C校の生徒の充実感が感じられ、圧倒的な魅力に驚きました。その時、初めて偏差値でも学校評価でもなく、純粋に「ここに行きたい」と思いました。詳しく調べていくうちに、自分の将来の目標に近づける高校だということもわかり、本気でC校を目指そうと決めたのです。
「行きたい」熱意でプレッシャー跳ねのけ
そうはいっても、私の学力は不安定で、合格圏内に入る自信が全くありませんでした。受験勉強の中では、プレッシャーに押しつぶされそうになることも。不安も乗り越えられたのは「行きたい」という強い気持ちと、周りの人の理解や応援があったからです。
私は塾や通信教育を利用せず、自分で弱点を補強し、中学校では毎日のように職員室に通って先生に質問しました。いつも丁寧に教えてくださった先生方には、今でも感謝しています。また、家族も私の意向を最大限尊重して、「行きたい高校に行けばいい」と言ってくれました。
不安で、B校にランクを落とすか迷った時期もありました。事実、A校やB校なら、もっと簡単に合格できたかもしれません。それでも、やっぱり本当に行きたい高校を目指したかったのです。
自分の可能性にふたをしないで
そしてこの春、晴れて合格し、念願のC校で高校生活を送っています。諦めないで本当に良かったと、心から思っています。
大切なのは、「自分で自分の可能性にふたをしないこと」だと思います。もちろん、自分にとってどんなレベル、種類の進路が合っているかはケース・バイ・ケースで、正解はありません。ただ、何事においても、自分の強い思いが開いていく道もあります。そして、自分の目で見てみないとわからないこともたくさんあります。
これから高校受験を迎える皆さんも、自分を自分で信じ、可能性を広げていってください。「今の自分」の固定概念にとらわれないでください。これからきっと道は開けるはずです。