7月、参議院議員選挙が行われます。教育や、日々の生活、将来……。自分たちに影響するからこそ、言いたい! 日本の政治に望んでいること、かなえてほしい政策を高校生記者に聞きました。

1、教育を受ける権利を守る政策

若者が経済的な理由で大学進学など教育を受ける機会を失っている問題の解決を望む声が上がりました。

きちんと教育を受けて国や社会を支える存在に成長できるように

大学進学の経済補助の充実を

入れてほしい政策は「大学の学費完全無料化」、「返さなくてよい奨学金制度の拡充」。大学は入学金も授業料も小中高よりもかなり高額で負担が大きいですが、大卒でないと就職がかなり厳しくなります。同じだけ働いても、年収に大きな格差が生じ、高卒と大卒では同じ土俵に立てないという話も。(古本屋の古書=2年)

塾に通う費用のサポートがほしい

「望む教育を受けられる体制」を整える政策を望みます。塾に通える人と通えない人がいる、料金面で塾を選ばなくてはならない人がいます。若者が満足な教育を受けられず、能力を十分に発揮できないのは、もったいない。高校や大学の奨学金の支援だけでなく、塾などの勉強面をサポートする政策があれば誰もが活躍できる世界になるのでは。(めいけん=2年)

2、国民生活の質を向上させる政策

「日本経済の不調、一体いつまで続くの?」「社会人生活、楽しめるのかな?」 将来に不安を感じている高校生からの意見を紹介します。

政治が私たちの生活や将来を左右する

円安対策に力を入れて

円安については多くの人が「戦争のせい」と言っているようですが、原因の一つである「円の信用が下がっていること」はウクライナ侵攻とはあまり関連がありません。戦争の終結を待つのではなく、具体的な円安解決策が必要なはず。(百瀬=3年)

効果的な消費税軽減税率の導入を

軽減税率をうまく活用していない印象があります。外国では軽減税率のおかげで食料品などの税率が通常の消費税より低くなる制度があると聞きます。イートイン/テイクアウトで差をつけるのではなく、そのように分けたほうがわかりやすいのでは。(めておーら=3年)

週休3日制の導入

週休2日制から週休3日制へと変更すると、年間休日が増えます。その結果、趣味や家族の時間を増やせます。学校や仕事に行く日数と休みの日数がほぼ等しくなることで、疲れにくくなり、負担やストレスも軽減されやすくなると思います。(ゆぽ=3年)

国民と財産を守る議論を

緊迫する世界情勢に対応できるよう、政党は議論を活発化し、日本や日本国民などの自国の財産を守るべきだと考えます。私たちが生きる50年、60年後も世界に誇れる日本を実現することのできる政党に投票したいです。(マリ=1年)

非核保有国として誇れる態度をとって

個人的に平和活動に参加しているのですが、日本の立場について不満を感じます。日本が核兵器禁止条約の批准国になればアメリカなどの核保有国にある程度の主張ができ、「言いなりになっている」と言われなくなると思うのです。非核保有国として、非戦争国として、ケジメをつけてほしい。(めておーら=3年)

3、あらゆる人にわかりやすい政治

選挙の投票率などから若者の政治への関心の低さが指摘されがちですが、若者が政治に興味を持つ機会や、情報に触れられる場が十分に用意されていないこと、政治家同士の見苦しいやりとりが多く見られることも問題なのでは?という声も。

政治は誰にとっても身近なものであるはず

若者が政治の情報を得られやすくして

地方議員などは名前を調べても情報が得られず、その人が何を志し、何をしてきたのかがわからないことが多くあります。SNSの利用だけでは有権者の元へ情報が届かない可能性が高いため、ホームページを開設し、実績と志を自ら発信してほしい。「政治に興味を持たない」と若者に非難の目を向けるのではなく、若者が情報を得やすくする政治の側の働きかけを切に願います。(つちの子=3年)

議会で人を傷つける発言をしないで

議会などで「人のことをわざわざ傷付けるような発言をしない」という公約を入れてほしい。集中して政策を考えるためには人間関係がやはり大切。すっごく傷付くようなことを言われてもルールに反していなければ、言葉にして反論できない。それってすごくつらいし、言われた方ももう協力しようとは思わないのでは。(リンゴ=1年)