10月の衆議院議員選挙は、自公が過半数割れとなり波乱となった。高校生世代は衆院選をどう見ていたのだろうか。LINE公式アカウント「高校生新聞編集部」をフォローしてくれている高校生読者にアンケートを行い、回答した133人の声を抜粋して伝える。

【選挙期間】選挙の時だけ良い行動をしても…

駅に立って演説をしたりビラ配りをする立候補者の姿を見た高校生からは、「立候補者のチラシを配る人が、うちらの時だけ明らかにさって引かれた。大人になったとき投票する気失せる」(1年)、「選挙運動の期間だけ、駅前のゴミ拾いなどをしている立候補者がいた。選挙運動期間外もやれば、周りの見方も変わるのに」(りん・1年)。「有権者である社会人にしか話しかけてない。私たちは未来の有権者なのに」(ゆいたん・2年)と残念がる声もあった。

未成年にはビラを配らない姿にモヤモヤした高校生もいた(写真はイメージ)

駅に近い高校に通う高校生からは「選挙がちょうどテスト期間。いつも選挙活動でうるさくて、テストに集中出来なかった」(波瑠・2年)、「選挙カーがうるさくて、授業やテストに影響が出た」(リュウマ・2年)と、街頭演説や選挙カーの音量に不満があがった。

【投票率の低さ】ネット投票、学校での投票実現を希望

10代の投票率は、総務省が発表した速報値によると43.06%、18歳は49.21%。全体の投票率53.85%は戦後3番目の低さだった。どうすれば投票率が上がるか問うと、マイナンバーカードを使ったネット投票(スマホ投票)を希望する声が多数あがったほか、「学校や職場など身近な場所で手軽に投票できるようになればよい」(ケーグイ・2年)と手軽に投票に行けるしくみづくりを求める声もあった。

選挙カーのうるささに不満の声もあがった(写真はイメージ)

「来た人にマイナポイントをあげる」(Hina・1年)、「商品券がもらえるようにする」(リュウマ・2年)、「センキョ割の加盟店を増やし宣伝する」というごほうび作戦や、「権利でなく義務とし、罰則を設ける」(ぜりぶど・2年)、「投票に行けなければ罰金、選挙権をはく奪する」(むう・3年)とペナルティーを与える意見もあった。

【周りの関心度】大人の無関心に失望

「休み時間に政治の話をしたり、学校の授業でも話し合ったりした。普段あまり喋らない子とも政治の話で盛り上がった」(知る愛・3年)、「選挙権を持ちながらも選挙に対して全く関心がない人もいた」(うらもの・3年)、「高3は受験があるからか「政策知らないし…」と言って行く人はほとんど居ませんでした」(ぬんぬ)と、生徒の間でも関心度の違いを感じた声があがった。

高校生の間でも意識の差を感じたという声もあった(写真はイメージ)

「政治・経済の授業を受けていた人たちは投票をしていた様子。しかし、親はほぼ関心がゼロだったので悲しく感じた」(らび・3年)、「周りの大人が自分の投票ではどうせ結果は変わらない、毎回同じ人が当選すると言っていた」(ふたば・2年)と大人の無関心や失望を感じた高校生もいた。

SNSの投稿を見て「○○党に入れたやつおかしいと批判する人が多く、せっかく投票に行ったのに考えが否定された気がして残念」(ぜりぶど・2年)と傷ついた声もあった。

【報道】政治とカネの話題ばかり…

政治とカネの問題ばかり報道するメディアの姿勢を疑問視する声が多く挙がった。「政治とカネの問題でメディアを中心に騒がれていたが、正直自分の生活に関わってくるものではないため全く興味がなかった」(さばかん・3年)