コロナ禍でのオンライン授業から、久しぶりの登校がしんどく感じる人は多くいたと思います。中には体調を崩しやすくなって、学校を休みがちになった人もいると思います。一度学校に行けなくなってしまった私が立ち直った話を聞いてみませんか?(高校生記者・菜詩=3年)
コロナ禍で虚無感、しんどさ消えず
私は中高一貫校に通う高校3年生です。順調な毎日を送っていましたが、中学3年生が終わる時期にコロナ禍がスタート。
友達としゃべることがストレス発散になる私にとって、自粛生活はとても厳しいものでした。オンライン授業になって誰ともしゃべらなくなり、思いっきり楽しむはずだった高校生活がコロナに奪われてしまった虚無感を感じたり、人に会うのがだるくなったり……しんどさをずっと抱えていました。
「行きたくない」泣きながら通学
それらの思いが募ってなくならないまま、通常の学校生活に戻りました。
学校では感染対策で先生たちが以前よりピリピリしているのを感じたり、感染対策にずっと気を使ったりしなければならず、精神は日に日に限界に。小学校6年間、中学校3年間、皆勤賞だった私は、休むことに抵抗があり、母の送迎の車で「行きたくない」と泣きながら毎日通っていました。
変化気づいた先生が何時間も相談に
そんな中、私はある事情で入院。学校生活から合理的に逃れることができ、一時的に解放されたのですが、退院後、学校に行くのが以前よりももっとしんどくなってしまいました。
担任の先生が不登校気味になっていた私の変化に気づき、時間を割いて何時間も、私の将来のことや今抱えているモヤモヤが何なのかを、真摯に聞いてくださいました。
それまで「怖い」と思っていた先生でしたが、心が軽くなり、モヤモヤが少なくなりました。今も、学校をやめることなく、元気に通い続けています。
久しぶりに学校に行く日は「みんなに無視されるかな、気を遣われるかな」などと思いました。ですが、以前と変わったことはなく、最初は「大丈夫だったー?」と声をかけられたものの、1週間くらいで元の生活に戻ったような気がします。
「おかえり」と迎えてくれる環境を
退院して、学校に行けるようになって少ししたある日、友達と、最近学校に来ていないクラスメートの話になりました。その時友達が「本人が行きたくないって言って来てないらしいよ。だったら学校やめればいいのに」と言って、胸がザワザワしたことがあります。
その友達は、私が学校に来られなかったのが精神的な理由であると知らなかったのですが、私は「その言葉、本人に向かって本当に言える?」と思い、言葉を失いました。周りの人たちは、休みがちな子がいても、その子がまた帰って来たときに「おかえり」と笑顔で言ってあげられるように待っていてあげてほしいです。
人生をもっと気楽に、大切に生きて
学校に行けない間、「私のことをわかってくれる人なんて誰もいない」としんどさを感じ、命を絶つことを考えた日も多くありました。私は「頼れる人がいる」環境の中にいたことで立ち直れました。
過去の私と同じ立場にいる人が読者の中にいたら、多くの人を頼って、自分が心を許せる人と多く会話することも一つのいい手段だと思います。相談してみて、自分と合わないと思ったら、すぐ関係を断つのもあり。あなたはあなただから。人生をもっと気楽に、自分をもっと大切に生きてほしいです。
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