あなたの総合型選抜(AO入試)のイメージはどのようなものですか? 私は高3になってようやく総合型選抜の実態を初めて知ったにもかかわらず、第1志望の大学に合格しました。そこで得た気づきやアドバイスをご紹介します。(高校生記者・マリーナ=3月卒業)

絶対的な答えがない入試

最初に総合型選抜(AO入試)について、少し説明します。総合型選抜には絶対的な答えがないことが特徴です。なぜなら、多くの場合で「志望理由書」や「活動報告書(自己推薦書)」などを提出し、場合によって2次試験(面接や小論文)があるだけだからです。ただし学校によって異なるので、募集要項を必ず確認してください。

志望校を決めるためのパンフレット。いろんな大学のウェブサイトはもちろん、オープンキャンパスなども見て決めることをオススメします

選考を通して、受験生は興味のある研究テーマを伝え、「なぜその大学での勉強が最適なのか」について、論理的に、かつ感情を爆発させて訴えます。大学はこれを受けて「本当にうちの大学で勉強するのがベストなのか」という評価基準のもと、選考を行い、合否が決まります。なので、偏差値では測れない能力が大きな軸になります。

志が必要、経験や資格があると強い

そんな総合型選抜に最も必要なものは「志」です。その根拠として「資格」「経験」を挙げることは有効です。

例えば、私は「第二次世界戦時中の女性」に焦点を当てた文学作品に興味を寄せていました。そのため、少し特殊なカリキュラムで文学や歴史を勉強していたことや、広島で行われた高校生フォーラムへの参加で得た知見を挙げました。

論文を参考に、既存の発見への理解度と自分のテーマの個性を志望理由書に書く人も多いようです。これによって、過去・現在・未来が1本の線になり、一貫性が生まれ、熱意を見せることができます。

周りの人にアドバイスを求めて

しかし、1人で悶々(もんもん)と考えるだけでは視野が狭くなったり、独りよがりになったりしてしまいます。そこで親や、異なる分野で総合型選抜を志す友人にアドバイスを求めることをオススメします。「自分について全く知らない人から見てもわかりやすいか」について見てもらい、自分の考えを整理することもできます。

AO受験で必須のノートとパソコン。私は面接がZoomだったので、友達と本番っぽく練習していました!

面接は「対話」、実践練習を繰り返して

私はこの努力が実り、1次試験に合格した後、2次試験の面接対策をしました。方法は主に3つです。

1つ目として、一般的に聞かれやすい質問を調べました。これは「AOI」という塾が出している動画が参考になります。

2つ目は、先輩が残している面接情報を担任の先生から受け取りました。この2つへの完全な答えを用意した後、3つ目に友達と実践練習をしました。面接は対話なので、疑問に思ったことはテンプレートでなくても、聞いてもらうようにしていました。

結果的に、私は総合型選抜で満足する結果を得ることができました。ですが、私は第1志望・第2志望の難しいと思っていたハイレベルな大学には合格し、その他の滑り止めであるレベルを下げた大学は全て不合格でした。

熱意と情熱は伝わります。自分の「好き」や「興味」に正面から向き合い、書類や面接で存分に語り、相性の良い大学で合格が出る。これが総合型選抜の極意だと思いました。