私は両親が中国人で、横浜生まれ横浜育ちの高校生です。中国人には「うさんくさい」とか「マナーが悪い」というようなイメージがある……。そういう理由で私は、小学生のころにイジメを受けた経験があります。(えがつ=2年)

「汚いから近づくな」暴言でからかわれ

小学校高学年のころ、転校先の学校でのことです。「汚いから近づくな」「体のつくりが違う」……。名前のことでからかわれたりもしました。

小学5年生のころ

両親は、母国に誇りをもっている人たちでした。なので、中学校に上がる直前、「日本人風に名前を改めてほしい」と言うまでは、相談したことはありませんでした。 

住んでいる人たちは温かい

中国には、悪いイメージがあると思います。しかしそれは、ほとんどメディア経由で得た情報から生まれたものだとも思います。コロナがはやる以前、私は毎年夏になると、中国吉林省にある祖母の家に帰省していました。その場所の印象をお伝えします。 

祖母の家のそばにある路地(中国吉林省)

狭い路地が入り組んでいて、吹きっさらしの屋台が所々に並んでいます。みかんや栗のお店には、じっと見ていると一つ二つお裾分けしてくれるおじさんが、決まって数人います。

うらぶれた所ですが、それでも10分も歩くと大型のショッピングモールがあります。私にとって中国とは、そういう裏表が激しくて、でも住んでいる人たちは温かい国です。

近年、コロナのこと、監視社会のことなどで、中国のイメージダウンが激しいように思います。けれど、少なくとも、その土地に住む人たちが…中国人が悪く言われる理由はないと思います。

差別への対抗策は創造力

もし海外へ旅行した際「日本人だから」と、それだけで自分を定義されたらどう感じますか? 「自分がその立場の人だったら」と考えることはとても重要だと思います。

差別への対抗策は想像力だと私は考えています。メディアで得られる情報は「全て」ではありません。何事も自分で現場を見たり、人に話を聞いたりするべきだと思います。 

ニュースで報じられる内容に「あれ?」と疑問をもったら、ぜひ調べてみてください。いろいろな記事を読むなど、簡単に始められることがあると思います。この記事がその内の一つになれたなら、うれしいです。