高校生になると進路について向き合う時期がやってきますよね。今回は、学校の先生になかなか進路が認めてもらえなかった友人の話を聞いて感じたことを紹介します。(高校生記者・ザッハトルテ=2年)
芸大志望の友人、先生に認めてもらえず
私の友人(高校2年)は、デザイン関係の仕事を目指して芸術大学を志望しています。
友人は今までに何度か、進路について教員と話す機会がありましたが、なかなかうまく話が進まなかったといいます。話し合いを重ねて、最近ようやく「結構本気だったんだ~」と言われ、認められたそうです。
一方で、他の友人が「GMARCHの経済学部に行きたい」と話したところ、先生は初めから真剣に進路相談に向き合ってくれたそうです。
どんな進路でも真剣に向き合って
私は友人からこの出来事を聞いて、大きな疑問を持ちました。なぜ「一般的な進路じゃない=本気じゃない」になってしまうのでしょうか。
例えば、普通の高校生が経済学についてどれくらいの知識があるでしょうか。経済学が何であるのか、ほとんど分かっていない人も多いと思います。私の学校では、文系は経済の授業がないため、大学で初めて経済学を勉強することになります。
一方で芸大志望の友人は、子どもの頃から絵が好きで、将来目指しているものもはっきりしています。「スキルを磨く」という理由で芸大を志望しているのです。
もちろん人と違う道を歩むという難しさはあります。しかし本気かどうかを考えるのであれば、芸大志望の友人は筋も通っているし、覚悟をしての選択だと私には思えるのです。
このように、人と少し違った道を選択するだけで対応が変わるのはとても大きな問題だと思います。
日本は挑戦する若者に優しくない?
私は現在留学中です。海外の同年代の子たちが「安定」という言葉にとらわれず、挑戦を恐れないで、将来の夢を話しているのを見かけます。そんな様子を見ると、日本は「挑戦しよう」と思っている若者にとって、あまり優しくない環境であるように感じます。
人と違う道に進むということは、大変なこともあるかもしれません。しかし、そのような選択をすることは全くおかしいことではなく、自信を持っていいことです。時には周りの視線や環境に縛られすぎず、一歩踏み出してみることも、とても大切だと思います。
現在同じような状況で悩んでいる生徒たちが、今後自分の思う道へ踏み出せること、そして、社会がもっと挑戦する人たちに肯定的になることを願っています。