2022年4月から成人年齢が「18歳」に引き下げられ、高校生のうちに成人することになります。高校生自身は「大人」と聞いて、どんなイメージをもっているのでしょうか? 高校生記者に「大人」像や「大人と子どもの違い」を聞いてみました。

1、責任を持った行動ができる

やりたいことを自由気ままにしているだけでは、幼い子どもと変わらない。及ぼす影響を考えて、責任を持った行動を取れるのが「大人」だ、という意見が多く挙がりました。

「大人」を考えるときのキーワードはやっぱり「責任」

■自分で成し遂げられる

「責任を持っているか、いないか」です。大人は何をするにしても、自分で成し遂げます。逆に子どもは親や先生に頼ったり、自分1人の力でできなかったりすることが多くあります。小学校は授業・休み時間・ 登下校時間が全て決められているのに対して、大学では好きな授業が選べ、講義のスケジュールを自分で決められるのも、そのためだと思います。(ねねむる=1年)

■義務や責任を果たせる

「権利だけ訴えて自らの義務や責任を果たそうとしない」のが子ども。「権利を訴えつつ、義務や責任をはたす」のが大人だと思います。未成年であっても、それができているのなら十分「自分は大人だ」と胸を張っていいと思います。

反対に、年齢的には成人していても、自分の思いだけを優先する人は「まだまだ子ども」ではないでしょうか?(カモミール=2年)

■素直に謝れる

自分で自分の行動に対して責任を取れるのが大人。そして、この力は私たちも今からでも身につけることができると思います。例えば、「自分のスケジュール管理は自分で行う」「提出物の期限は必ず守る」、そんな小さなことから積み重ねていくことが、大人への道なのだと思います。さらに、自分の行動が間違っていた場合に、謝ることができるのも大人なのかなと思います!(マリーナ=3年)

■欲望のまま行動しない

子どもは自分自身の考え、欲望に忠実だと思います。視野・思考・行動に制限が少ないので何でも自由自在に考えられます。対して大人は「働く上での縛り」「家族を養う責任」「家計を支える」「税金を払う」など、欲望だけで自分のやりたいように行動することはできません。

子どもでも大人でも、「守らないといけないこと」があることに変わりはありませんが、実際にできる「範囲」に違いがあると思います。(百瀬=2年)

2、判断力があり気配りができる

小さい子どもは、何かに夢中になると周りが見えないくらい集中しがち。対して、いつでも周囲への気配り・目配りを怠らず、冷静に判断できるのが大人なのでは、という意見がありました。

子どもにとっては「頼れる存在」でもある(イラストはひなたさん)

■冷静な判断ができる

目の前で「ショッキングな出来事」が起きたとき、パニック状態の周囲の人々を冷静に落ち着かせることができる方が大人だと思います。例えば、地震発生時に右往左往する人々を、リーダーシップをとって落ち着かせてくれるような存在が大人だと思います。(めかぶ坂46=1年)

■広い視野を持っている

大人と子どもの差は「自分のことだけでなく、周りを見られる」という点にあると思います。子どものときは自分のことだけで精いっぱい。大人は経験を積む中で視野の広さを身につけ、周りの状況を把握することができます。さらに柔軟性や行動力も持っている大人は「とてもかっこいいな」と思います。(ちこ=2年)

3、周囲との関わり方が上手

自分本意な考え方では、人と協力し合って何かを成し遂げることが難しくなります。子どものうちに友達とぶつかり合った経験を生かし、周りの人との上手な関わり方を身につけた人が「大人」と言えるのかも知れません。

「集団の中での自分」という視点が持てるのが大人 

■周りとの協調を大事にできる

「周りの空気が読める、読めない」が違いでは。社会に出ると自分の思い通りにいかないことばかりだと思います。意見が通らない中で周りの空気を読み取り、時に妥協する、そのタフさを身につけていくことが大人になることだと思います。(めておーら=2年)

■自分を客観的に見られる

自分のことを客観的に「一歩引いた立場」から見れるかどうかだと思います。子どもは、たいてい自分が他人からどう思われているのか気にしないので、自分の好きなように行動し、発言してしまうこともあります。しかし、大人は「他人から見た自分」という観点で行動をとることができます。そしてその結果は、職業や持ち物、考え方にも顕れる表れると思います。(さるすべり=1年)