高校生活の中でも人によっては大きなウエイトを占める部活動。充実した時間を過ごす人もいれば、人間関係がうまくいかなかったり勉強との両立につまずいたりして思い悩む人もいます。そこで、今春卒業した、葛藤を抱えながら部活をした先輩たちに高校生に伝えたいことを自分の経験とともに振り返ってもらいました。前回の記事はこちらから。
ストレスが溜まると部室に足を運べなくて…
―部活動と学業、日常生活とのバランスはどうでしたか?
B(硬式テニス)私は人間関係が気になる前までは普通に過ごしていましたが、人間関係のトラブルがあってから授業中もそのことが頭を遮るようになって、「集中できていないな」と思う日もありました(笑)。それから辞めて少し経つともう関係なくなったので集中できました。
A(新聞部)私は、部長からいじめを受けていました。不運なことに部長とは同じクラスだったので、毎日イヤでも一緒に授業を受けていました。少しでも気になることがあると、勉強に身が入らないですよね。なんだか、部長のことを意識しすぎてしまうんです。「目を合わせないでおこう」とか。私が退部したときは、クラス中の友達に私の悪口を言っていました。そんな環境に毎日置かれていたら、ストレスはたまり、白髪は増え、親友は失い……。本当に散々なものです。
B(硬式テニス)そこまで精神的に追い込まれていたんですね! 大変でしたね……。
私は高1、2の頃は毎日部活に出るか出まいか悩んでいました。本当に気分がのらない日はなんかしら理由を付けて欠席していました。なので、軽く幽霊部員だったかもしれません。自分で良くないと思っていたものの癖になっていましたね(笑)
A(新聞部)同感! すごく分かります。部室に足を踏み入れられなくなるんです。理由もなく。そんなときはよく図書館で本を読んで、自分の時間を作っていました。
C(演劇部)学校の勉強や資格検定を優先すると部活に出席できなくなるというジレンマがありました。帰るのも夜遅く、睡眠や食生活など、とても習慣的な生活を送っているとは言えない日々でしたね(笑)。生活習慣も乱れますね。
チャレンジも大事、悩んだら周りを頼って良し
―部活動について後輩に伝えたいことは何ですか?
A(新聞部)高校は部活動も盛んになりますが、勉強も大切です。新入生は、自分は何がやりたいのか、考えてから部活を選びましょう。3年間で環境は変化するし、自分のやりたいことも移り変わるものです。途中で部活を辞めても問題なし! 大切なのは、その後の切り替えですよ。いつまでも落ち込んでも良いことありません。
部活は義務じゃ無く、自主的な活動です。それが原因で、追い詰められるようなことがあれば、自分なりの対処法で、解決しましょう。カウンセリングを受ける、大人の意見を聞く、思い切って辞める……。人それぞれの選択があります。無理してまで続けて、心を傷つけられてしまうことのないようにね。
B(硬式テニス)後輩に伝えたいことは、たとえ自分の入りたい部活に入れても、必ずしも人間関係がうまくいくわけではありません。そこですぐに辞めてしまうのは簡単ですが、少し慎重に考えることも大事です。大切な学生の時期を有意義に過ごすためにも、部活をうまく利用できれば良いこともたくさんあります。そして何かに悩んで、自分で解決できそうになかったら大人に頼るのも一つの手です。
C(演劇部)人間関係や辛いこともたくさんありますが、その分自分のやりたいことができる喜びや、やりがい、楽しい思い出など得られることはたくさんあります。頑張るのも辞めるのもありだと思います! ぜひ楽しい高校生活を送れるようにいろいろ挑戦してみて欲しいです!