高校生活の中でも人によっては大きなウエイトを占める部活動。そこで耐え難い辛いことが起きたら、人間関係に悩んだら…いったいどうすれば良いのでしょうか。辞めると推薦入試に影響があるかもしれないと不安になる人も多いと思います。そこで、先輩たちに高校生に伝えたいことを自分の経験とともに振り返ってもらいました。

座談会参加者

Aさん(男子)

新聞部の編集長を務めるが、部長にこき使われるストレスで退部。

Bさん(女子)

硬式テニス部。中高一貫校のため、中1のときから所属。経験者であったため初めからレギュラーに。先輩や同輩との関係に悩み、退部。

Cさん(男子)

演劇部。基本的には楽しく活動。だが、目標や価値観のずれからイライラを感じることも。

人間関係、つらい活動…困ったとき、先輩はどうしたか

―Aさん、Bさんは部活動を退部していますね。誰かに相談しましたか?

B(硬式テニス)私は人間関係に悩み退部したのですが、顧問の先生や、親に相談していました。やはり、大人に頼るのが一番だと思いました。辞めるときも親と顧問の先生と何度も話し合いました。

一人で悩まず大人に頼って相談して

C(演劇部)同級生の中には、活動がやりたくても人間関係がどうしても辛くなって辞めた人もいますし、辞めずにやりきった人もいました。人それぞれだなと思います。Aさんの言う通り、本当に辛くなったら辞めることも考えた方がいいと思います。

A(新聞部)少しでも辛いなと思ったら、「その場から離れる勇気」を持つと良いと思います。誰かに相談することはもちろん、トラブルを抱えてまで、部活を続けたいのか? と自分に問うことも大事だと思います。

今の時代、部活だけが全てではありません。学校の先生は「必ずどこかの部に入って、3年間継続しよう」と皆さんに対して言うかもしれませんが、部活で何かしらのトラブルに遭って「辛い」「やってられない」と思ったら、「本当に自分はそこまでして部活を続けたいのか」と問うてみてほしいです。

「途中退部してしまうと、調査書に影響が」は都市伝説

―辞める決断をするには勇気が行ったと思います。

B(硬式テニス)私が優柔不断なこともあり、部活をしなくなると考えると怖かったのもあります。それで「大人の意見も聞いてみよう」と思ったのです。その結果、最終的に決めるのは自分なので、「自分はここまで悩む必要はあるのか」「高2の夏まで耐えた自分えらい!」と思って辞める決断をしました。

A(新聞部)新入生の皆さんの中には「途中退部してしまうと、調査書に影響が出て、大学入試に不利になるかもしれない」と思われる方もいるでしょう。しかし、それはあくまで都市伝説であり「間違い」であることをはっきりと伝えておきます。

―確かに心配しちゃいますよね……。

A(新聞部)実際に途中退部をした私ですが、地元の国立大学に学校推薦型選抜で合格していますし、同じく途中退部した私の友人も、難関私立大学の指定校推薦に見事合格しています。

C(演劇部)とにかくいろんな人に相談してみるのがいいと思います。演劇部は、宣伝や勉強目的でTwitterを使い、他校の演劇部の人と個人的に交流する人もいますね。

B(硬式テニス)そうなんですね! 近代的ですね(笑)。人脈は大事ですね。

A(新聞部)私も辞める決断をするまでに実に3カ月かかりました。とても勇気がいることですよね。大人の意見を聞くことは大切ですね。新たな気づきを与えてくれますからね。私は辞める前に毎日母に相談していました。

―一人だけで決めない、周りや大人など様々な人に相談するのが必要ですね。

B(硬式テニス)私も指定校推薦で合格しました。正直、「部活を辞めたことが響くかもしれない」と不安でしたが、先生は「大丈夫」と言ってくれたので安心できました。

C(演劇部)成績目的で部活を無理して続ける人もいました。

A(新聞部)部活を辞めたい友人の相談にも幾度となく乗ってきましたが、1年後の今、みんなそれぞれの希望大学に合格しているんです。

C(演劇部)ちなみに私も推薦合格です。

A(新聞部)私の友人の中には、高校生が高校生の進路相談をするというグループに入っている人もいます。今の時代、そうした課外活動で成績が上がることもあるし、主体性も評価されると思います。

C(演劇部)検定や生徒会、面接や受験勉強など、成績を上げる方法は他にもあるので、部活にこだわらず、自分にあった成績の上げ方を選ぶと良いと思います。

B(硬式テニス)そうですね。自己流のやり方を見つけるのも良い方法だと思います!