少子化が急激に進んでいます。非正規雇用の比率の上昇、ライフスタイルの変化など、さまざまな原因が指摘されていますが、いまの高校生たちは子育てについてどう思っているのでしょうか? 高校生新聞ではLINE公式アカウント「高校生新聞編集部」をフォローしてくれている高校生のうち375人に、子育てについて10月にアンケートをしました。その結果と寄せられた声の一部などを紹介します。(編集・越沢琴奈)

約8割「子どもを育ててみたい」

将来子育てをしてみたいかどうか、「絶対育ててみたい」「できれば育ててみたい」「あまり育てたくない」「絶対育てたくない」の選択肢から選んでもらいました。

将来子育てをしてみたい?

子どもを「できれば育ててみたい」を選んだ高校生が一番多く48%、「絶対育ててみたい」は30%と、「子どもを育ててみたい」という人が全体の約8割いることがわかりました。

一方で、子どもを「あまり育てたくない」という人が16%、「絶対育てたくない」という人が6%と比較的少なく、「子どもを育てたくない」という高校生は全体で約2割ほどでした。

子育てしたい理由「子どもが好き、かわいい」

「子どもを育ててみたい」を選んだ高校生に理由を聞いてみました。

「子どもが好き」「子どもはかわいい」という、子どもへの興味が子育てをしてみたい理由として寄せられました。

■とにかく子どもが好き

とにかく子どもが好きでかわいいと思っています。大変なこともあると思いますが、これも人生で経験したいことの一つです。(3年女子)

■子どもは苦手な方だけどかわいい

子どもは苦手な方だけどかわいいと思います。自分も母親のようなすてきな母親になりたいです。(2年女子)

子どものいる幸せな家庭を持ちたい

「子どものいる温かい家庭を築きたい」ということも理由の一つにあるようです。

■にぎやかで温かい家族と暮らしたい

自分自身が4人きょうだいで大家族だったせいか、あまり子どもがいない未来が想像できない。にぎやかで温かい家族と暮らしたいです。自分と好きな人の遺伝子が後世に残ることは神秘的で、素晴らしく幸せなことだと感じます。(3年女子)

「にぎやかで温かい家族と暮らしたい

 

「親」を経験してみたい

自分自身のお母さんへのあこがれや自身の経験をもとに、「お母さんになることが夢」となった人、「親になることを経験したい」という理由も挙げられました。

■年の離れた兄弟を見て「お母さん」に憧れた

お母さんになるのが夢だからです。私には年が離れている弟がいます。大変なこともだいたいはわかっています。ですが、それ以上にかわいくていとおしくて、成長していくのが泣くほどうれしいです。(2年女子)

■「親」になってみたい

母も大変ではあったけど、それなりに楽しいことの方が多かったと言っていました。なので、自分の子どもをしっかり育て、「親」になってみたいです。(2年女子)

不安はあるが子育てに興味

出産や子育てに対する不安はあるけれど、子育てをしてみたいという気持ちはあるという人もいました。

■大変さの中に達成感があると思う

子どもを産むのは大変だし、育てるのはもっと大変なんだろうけど、その中に達成感とかあると思うからできれば育ててみたいです。(1年女子)

■もしできたら責任をもって育ててみたい

正直、学校で性教育はあまりしていないから、不安なところが大きいです。でも、もしも、できたら、責任をもって奥さんと一緒に育ててみたいなと思います。(1年男子)

養子縁組などを利用して子育てしたい

子どもを実際に出産して育てるのではない方法で子どもを育ててみたいという意見もありました。

■特別養子縁組を利用して子どもを育てたい

特別養子縁組などで、児童虐待を受けている子たちを救って育てたいから。(1年女子)

子育てしたくない理由「うまく育てらないかも」

「子どもを育てたくない」を選んだ高校生にその理由を聞いてみました。

「子育てをうまくできないかもしれない」という不安から「子育てをしたくない」というコメントが寄せられました。

■子どもを気にかけられないかもしれない

子どもを気にかけられない気がしています。自分も仕事をしたいと思っており、仕事に熱中して子どもをほったらかしにしてしまったらかわいそうです。(2年女子)

■子どもに手を上げてしまいそうで怖い

育児で余裕がなくなったとき、子どもに手を上げてしまいそうで怖いです。子どもがいると、お金や時間、世間体など何かとしばられてしまうと思います。(3年女子)

「子育ては大変」というイメージ

「子育ての大変さ」も子育てをしたくない理由として挙がりました。

■子育ては大変なことが多い

子どもはかわいいけれど子育ては大変なことが多いと思います。お金もかかるし子育てしやすい環境が整っているとは思えません。(3年女子)

■自分のほかに「さらに命を抱える」のは大変

自分のことでいっぱいいっぱいなのに、さらに命を抱えるのは大変だと思います。(2年)

自分のやりたいことを優先したい

子育てではなく、ほかにやりたいことがあるという人もいました。

■他にやりたいことがたくさんある

子どもを授かったら全力で育てたいと思うけれど、ほしいとはあまり思いません。他にやりたいことがたくさんあります。(1年女子)

■子育て・育児をするより仕事を

子どもを産むことは人生を賭けた一世一代のばくちだと思っています。子どもが成功するとも限らない中で、自身の生活費等を削って巨額の資金を投資するのは私には無理で、もともと子ども嫌いなことも相まって、子育て・育児をするくらいなら仕事をやる方が断然いいためです。(2年男子)

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