高校3年間は、過ごし方や選択で将来が大きく変わってしまう大事な時期。「勉強がうまくいかない」「進路が決まらない」など、悩みが尽きないでしょう。20歳で学習塾を創業し、3500人以上の生徒を直接指導してきた石田勝紀さんに、読者からの勉強や進路に関わるお悩み相談に答えてもらいました。

【お悩み】質問がうまくできない……

私は「分からないところを人に聞くことができない」ことに悩んでいます。普段仲良くしているような人にも、正直に聞くことができません。

分からないところを聞くことができない……(写真はイメージ)

「ちゃんと説明してもらったのに、理解できなかったらどうしよう」と考えてしまったり、「聞いたら迷惑にならないかな」と思ったりして、なかなか解決できません。そのため、授業中も何となく解いていることばかりです。

でも、高校生になり、中学生のときのように自力でできるものばかりではないことも気づいています。このままではいけないと感じています。

一歩勇気を出すだけなのかもしれませんが、それができません。質問することに対して、どう考えれば良いのか、心構えや振る舞いを教えてほしいです。どうすれば人に聞けるようになるのか知れたら嬉しいです。(高校1年女子・P.N. はろはぴ)

理解できないのは教え方に問題がある

質問することに抵抗があるということはよくありますよね。私も中学、高校時代はそのような状態でした。その後、20歳で塾を作り、子どもたちを指導したときに感じたことは、「自分のときと同じように、子どもたちは質問できない」ということでした。それもあって、教える側から、確認を何度もしていくようにしました。

つまり、理解ができないというのは、教える側の教え方に問題があるということで、教えられる側の問題ではないということなのです。

しかし、そうはいうものの、教える側からそのように何度もわかるまで確認してくれればいいけれども、そのようなことは稀なので、やはり自分から聞きに行くしかありません。

そこで、はろはぴさんに次のような3つの心構えのお話をしますね。

(1)人は質問された方が嬉しい

はろはぴさんは、どうでしょう。誰かから質問されて答えてあげて、相手の方が喜んでくれたら、とてもうれしくないですか。人は、質問されるということは頼ってくれていると思うので、とても嬉しいのです。

ですから、友達でも、先生でもどんどん質問してあげてください。相手は迷惑ではなく、その逆で、相手は嬉しいのです。ぜひ喜ばせてあげてください。

(2)具体的に質問する

質問をするときに、ざっくり(これを抽象的という)と質問すると相手は何を聞きたいのかわからず、何度も聞き直してくるでしょう。なので、具体的に質問するといいでしょう。

何が分からないのか具体的に伝えよう(写真はイメージ)

例えば、「3の(2)がわからないので教えて下さい」という質問をしたとします。これを「ざっくり質問(抽象的質問)」といいます。この質問だと、全くわからないのか、それとも、途中の計算部分がわかないのか、よくわかりません。ですから、具体的に質問します。

例えば「3の(2)の問題がわからないので、教えてください。途中のここまではできたんですが、この部分から次の展開の意味が解説を見ても理解できないんです」と質問します。そうすると、聞かれた側は何を聞きたいのか理解できるので、ピンポイントで教えることができます。

(3)わかるまで聞く

私が先生として教えていた時、子どもたちに教えた後に「わかった?」と聞くと、子どもたちはわかっていなくても「うん」と答えます。でも顔を見ればわかっていないことがわかるので、「じゃ、自分の言葉で説明してみて」と言います。自分の言葉で説明できれば理解できていますが、そうでなければ、もう一度説明することにしていました。

つまり、一度聞いてもよくわかっていない可能性があります。そこで、わかるまで質問するのですが、そもそも質問することに抵抗があると思うので、次のようなことをやってみてください。

わかるまで聞いてみよう(写真はイメージ)

教えてもらった後に、自分から、「この問題は~~~ということでいいですか?」と説明します。つまり相手から聞かれなくても、自分から確認のために理解したことを説明するのです。もし違っていたら、相手はもう一度教えてくれます。

以上、3つの点を念頭において質問をしてみてください。

 
石田勝紀さん 
いしだ・かつのり 教育者。教育デザインラボ代表理事。著書執筆・講演活動を通じて、学力向上のノウハウ、社会で活用できるスキルやマインドの習得法を伝える。『ぐんぐん伸びる子は何が違うのか?』(学研プラス)など著書多数

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