地方の高校生の大学進学を応援する東京大学の学生団体「FairWind」に所属する藤原朱里さん(理科二類1年、山梨県立甲府南高校出身)から高校生への、「誘惑の断ち切り方」のアドバイスを紹介します。

今回は受験勉強における誘惑に対して私がどのように対処したか、ということについて書こうと思います。

少しでも参考になれば嬉しいですが、少々極端のような気がするので先に謝っておきます。すみません。

休校期間に動画にはまり…アプリを使えなくした

勉強をする中で私の最大の敵は、スマホでした。

もともと一日30分ほどしか触っていませんでしたが、コロナによる一斉休校期間にYouTubeにハマってしまい、スマホで何時間も過ごしてしまうようになりました。

休憩時間だけ見ようと思っていても2時間、3時間も見てしまった…そんな経験を皆さん一度はしていることと思います。

そのためにアプリを消せ、と良く聞くと思いますが、結局はもう一回ダウンロードすれば元通りになりますよね。

私自身、一回は消したものの、誘惑に勝てないでダウンロードしてしまい、再び時間の無駄をする…という悪循環を繰り返してしまい軽い自己嫌悪に陥ることもしばしば。

だから私は、根本から使えなくしました。つまり、アプリストアからサインアウトしたのです。

幸い(というべきか)、私はパスワードを忘れていたので、それ以来アプリをインストールすることができなくなり、結果的によかったと思います

(一旦サインアウトしたら、受験後に再びサインインするのに数日かかりました笑)。

仮眠は机で10分、ストレッチで気分転換

もう一つの敵は、睡魔でしょうか。

どうしても眠い時には仮眠をとるようにしていました。

ただ時間を測らないと、気づいたら2時間寝ていた…ということもザラだったので、まずは10分、それでも寝足りなければプラス10分くらいしました。

この時も可能であれば机に突っ伏して寝るべきだと思います。ベッドだとつい深い眠りにつきすぎて起きるのが辛くなってしまうので。

あとは、軽いストレッチをするのもおすすめです。

柔軟をしながらでも教科書を読んだり単語を覚えたりということはできるし、運動をしない受験期には気分転換を兼ねることもでき、一石二鳥以上です。

友達が次々に進路変更、でも自分に必要なことを続ければ大丈夫

誘惑、とは少し違いますが、受験も後半戦に入ってくると自分の成績が思うように伸びていないなぁと感じたり、友達が次々に進路を変更していく姿を見て(秋模試の結果が出始めた頃から自分のクラスでは半数くらいが変えていて、かなりびっくりしました)、自分も変えた方が良いのではないかと悩んだりして、不安が尽きなくなることと思います。

そんな時でも自分に必要だと思うことを淡々とこなしていれば大丈夫です。

私の体験談としては、秋模試で15点くらいしか取れないほど数学が苦手でしたが、それ以来数学の勉強の比率を大きくし、また直前期にひたすら過去問を解いて(27カ年のものです)本番に挑んだら、三完することがで自己最高点を取れました。

別に準備期間に成果が出なくとも、本番当日に努力が開花すれば良い、と考えれば少し気楽になりませんか?

あまり思い詰めない、というのがポイントです。

受験生時代の苦しい思いは貴重な経験

受験を終えてから、受験期に思う存分苦しい思いをするというのがとても貴重な経験だったと感じました。

受験というのは勉強を頑張って志望校に合格することはもちろん第一目的だと思いますが、

自己コントロールができるようになるのにとてももってこいの期間だと思います。

親や学校の先生方からのサポートを受けられる圧倒的に恵まれた環境の中だからこそ、まずは目の前の受験という一つのことにこだわって集中できます。

大学生になってから、特に一人暮らしをすると圧倒的に自由が増えます。

ひたすら好きなことをできる分、課題や試験に追われて普通に大変なので、自分なりの誘惑の断ち方を心得ていれば、時間をうまく使えて大学生活を何倍もエンジョイできると思います。

稚拙な文章を最後まで読んでいただきありがとうございました。

目先の結果にとらわれず、合格発表当日に笑っている自分の姿を想像して、勉強を進めてください。応援しています!

【FairWind】東京大学の学生がつくる団体。地方と都会の教育格差の解消をめざして、東大生と地方の高校生との交流などの活動をしている。