高校3年間は、過ごし方や選択で将来が大きく変わってしまう大事な時期。「勉強がうまくいかない」「進路が決まらない」など、悩みが尽きないでしょう。20歳で学習塾を創業し、3500人以上の生徒を直接指導してきた石田勝紀さんに、読者からの勉強や進路に関わるお悩み相談に答えてもらいました。

【お悩み】好きなことを仕事にしたい

私は将来、音響や音楽系の進路に進みたいと考えています。ですが、親や学校の先生は「好きなことは趣味に留めておいたほうがいい」と言います。私は「好きなことを仕事にしたい」という思いが1番強いです。

好きなことを仕事にするのはあきらめた方が良い?

好きなことは趣味に留めておいたほうがいいのでしょうか? 専門学校に進めば、その先どんな進路が待っているでしょうか?

将来、音楽系の仕事につくことは難しいのはわかっています。諦めたほうが良いのでしょうか?(高校2年女子・P.N.もえめぱん)

自分が選択した道を進むことが正しい

結論から先に答えますね。

「自分が選択した道を進むことが正しい」

親や先生などのアドバイスは善意で言っている場合が少なくないのですが、その善意が正しいとは限りません。

また、親や先生の世代は自分たちの就職の経験に基づいた昭和時代のアドバイスをしている可能性もあります。今から30年ほど前の平成元年の世界時価総額ランキングは上位30社のうち21社が日本企業で、しかも銀行や証券が上位でした。そして、現在は、上位はApple、Google、Amazon、マイクロソフト、FacebookなどのIT企業ばかりとなり、しかも日本企業は上位30社に1社もありません。この30年間でこれだけ変わってしまったのですが、親世代はこのような情報もアップデートされていない可能性もあります。

そうなると古い時代の感覚で“アドバイス”をしていることになります。30年前ならまだしも、令和になった今、時代は大きく変わったのです。

有力な企業が様変わり…

好きなことを仕事にする時代になった

それでは時代がどう変わったのか、もう少しお話しましょう。

まず、「好きなことを仕事にする時代になった」ということです。古い時代は、皆が就職するから自分もする、皆が大企業を希望するから自分もする状態でした。自分がやりたい仕事よりも、給料が高く、福利厚生が充実して、休みが多いところなどを選択する人も少なくありませんでした。

つまり、やりたいことを仕事にするというよりも、条件が良いから選択するということが常識だったのです。しかし、今は好きなことを仕事にすることが可能となりました。なぜなら、テクノロジーが大幅に進化したからです。スマホ1台で簡単に仕事ができる時代なのです。

スマホで仕事ができる時代に

複業、副業が当たり前の時代になりつつある

次に、「複業、副業が当たり前の時代になりつつある」ということです。

昔は兼業禁止、副業禁止が当たり前でした。今は、複数の企業に所属することや、副業をすることが可能となりつつあります。これらが常識化することはもはや時間の問題です。

ということは、1社だけではなく、趣味を仕事にしていくことも可能となったということです。ある調査ではこのコロナ禍で20パーセントの人が、副業の収入が本業を超えたそうです。事実、私の知人には趣味を仕事にして本業の収入を超えた人が何人もいます。

あなたの人生の責任を持つのはあなた

今後は「好きなことを仕事にするために、どのような道を選択することがよいか考える」ということが第一歩でしょう。親や先生はその後のあなたの人生に責任は持ちません。自分の人生は自分で責任をもって進めていくといいでしょう。ですから、他者の意見は参考にしてもいいですが、その意見に従う必要はありません。自分で選択してみてください。

選択先が専門学校がよいのであれば専門学校を選びます。やるからには徹底して学びましょう。そして学びが完了したら、実践です。行動していきます。

仲間を作ってネットワークを広げよう

音楽系の仕事につくことが難しいのであれば、作ってしまう方法もあります。起業という道です。そのためにも、仲間を作り、交流し、ネットワークを広げていくといいでしょう。

そうすると、様々なチャンスが巡ってきます。とにかく行動する人と、そうではない人でこれからの時代は大きく差がつきます。決して、仕事の種類で差がつくのではありません。ぜひ、後悔しないためにも、自分の信じる道を進めていってください。

 
石田勝紀さん 
いしだ・かつのり 教育者。教育デザインラボ代表理事。著書執筆・講演活動を通じて、学力向上のノウハウ、社会で活用できるスキルやマインドの習得法を伝える。『ぐんぐん伸びる子は何が違うのか?』(学研プラス)など著書多数

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