学問に取り組むのと同時に、サークルなどの団体で課外活動ができるのも大学生ならではの醍醐味です。私が所属している団体の中でもコロナ禍の影響を特に受けた、合唱団での活動について紹介します。(綿菓子=中央大学1年)

サークルの勧誘もオンラインやSNSで

私はこの春、感染症への恐怖と新天地への不安や希望を胸に上京し、大学に入学しました。

新歓(新入部員の歓迎活動)は、公認団体他いくつかのサークルがブースを通路に並べ、新入生が気になったところに聞きに行くスタイルで行われました。

新歓といえば強引に入部を勧められる……なんてイメージを持つ人もいると思いますが、自分の興味の引かれるところにのみ入っていくことができ、意図せず連れ込まれることはなかったようです。

練習や発表で用いる楽譜入れと譜面。挟んであるのは無観客コンサートで用いた曲の一つ

オンラインでの説明会や、インスタグラム、ツイッターなどを使った勧誘、新入生同士の情報交換も盛んに行われました。

友達にサークル加入状況を聞くと、活動の制限が強くかかっていたりするサークルが多いため、一つも入っていない人がいる反面、兼サー(複数のサークルを掛け持ち)している人も少なくないようです。

リモートで活動、みんなで歌えないと楽しくない…

私は西洋古典歌謡曲やオペラを歌う合唱団に加入しました。ただ、一カ所に集まって行う合唱活動は感染リスクが低いとはいえず、コロナ禍の影響を強く受けていました。

マウスブラケット。マスクの下に装着し、呼吸をしやすくすることで歌いやすくなる

外で集まることができない間はリモートで活動していました。しかし、家で歌えない環境の人がいたり、オンライン時差に伴う音程や発音の確認のしづらさがあったりするなど問題がありました。何より、メンバーと一緒に歌えないのであまり楽しくないんですよね……。

その後、帰宅時間を早めれば対面活動ができることになったため、週に1度対面で合わせることができるようになりました。しかし、依然緊急事態宣言下にあったため、活動場所の確保が難しい状態が続きました。

現在、キャンパス内で活動できているのは一部の公認体育会系団体だけで、その他の多くのサークルは集まって活動できていません。構外での活動許可が出たものの、移動費と施設利用費がかさんでしまう日々でした。

ハーモニーディレクター。練習場所が外部なため、音取り等のために持ち運ぶ。5kgほどで結構重い

活動後はまっすぐ帰宅、一緒にご飯もかなわず

この時期に大勢での食事はとれないため、活動後にはまっすぐ帰宅するしかなく、また同期とオフの日に遊びに行くこともなかなかかないません。

7月には無観客だったものの、ようやくコンサートが開けました。久々に舞台上で歌えたことに喜びを覚えました。オンライン上で打ち上げをし、制限下で頑張った自分たちをねぎらいました。

現在は次の舞台へ向けた練習とともに、OBやOGとのオンライン交流会を企画しています。企画のためのリモート会議をする中で、同期とは気兼ねなく話せる仲になりました。会議の後は、雑談やオンラインゲームをすることもあります。

仲間と合唱したり遊びに行ったりできる状況になる日が待ち遠しいです。