長引くコロナ禍で定着しつつある、大学のオンライン授業。通学時間0分で好きな時間に視聴できる……それだけ聞くと良いことずくめだと思っていませんか? 実際に経験してみて分かった、オンライン授業のメリットとデメリットを紹介します。(みぃ=都内私立大学法学部1年生)

オンライン授業のメリットは? 空きコマで学べ聞き直せる

私は、都内の大学で法律学を学ぶ1年生です。今は、対面授業6割オンライン授業4割で、毎日大学に通っています。

都内の大学に通っている(写真はイメージ)

サークル活動や友達との食事など、さまざまなことが制限されている大学生活。去年の春夏と全く高校に通えず、行事も中止になったことを思えば、通学できるだけでも幸せなのかもしれません。 

私の場合は全体の4割をオンライン授業が占めています。実際に受講してみてメリットとデメリットの両方があることに気が付きました。

まず、オンライン授業は受講期限までに一定の時間的猶予があります。そのため、空きコマなどを活用して授業に取り組める点がとても魅力的でした。特に法学系の授業では、初めて聞く用語や難解な事例問題も多いため、何度も巻き戻して聞き直すことができるのも利点だと感じています。

教授によってオンラインにするか判断「テストで不公平感」

一方、同じ科目でも、教授によってテストへの持ち込みの可否などが異なるにもかかわらず、全員が同じ基準で評価される点には、不満が残ります。

例えば、第二外国語は言語数が多く、言語によって規模が違うため、オンライン授業にするか対面授業にするかは教授の判断になります。すると、同じ授業名であっても対面テストを受ける人とオンラインテストを受ける人が存在し、持ち込み可能か否かなど、かなりの不公平が生じます。

オンライン授業のメリット・デメリットは?(写真はイメージ)

もちろん、テストで良い点数を取るためだけに、直前になって詰め込み勉強をしているわけではありません。しかし、知識を確かなものにするためには、ある程度復習することも必要です。学期末に複数のレポートを抱える中で、勉強時間を捻出するのには苦労します。

そのような状況で、教科書やノートの持ち込みが可能な人とそうでない人がいる状況は、好ましくないのではないでしょうか。単位や評定など、成績に直結する事柄については、平等さを追求するべきだと考えます。 

現在、皆が道を探りながら歩んでいるため、失敗が生じてしまうことは仕方ないのかもしれません。しかし、当事者だからこそ気付けることはたくさんあります。大学側も、生徒の声を集める窓口の開設などを行い、改善に努めるべきではないでしょうか。