中学生の皆さん、高校受験をどんな気持ちで迎えていますか? 私にとっては、人生を180度変えた大きな一歩だったと思います。高校受験「ガチ勢」だった自分の体験を話します。(高校生記者・めておーら=2年)

みんなとは違う高校へ行きたい

私の受験は中1の夏から始まりました。「みんなとは違う学校に行く」という決意で、高校探しを始めました。

最初の条件は「みんなより偏差値の高いところ」「母校であまり合格者がいないところ」という自分勝手なものでした。そこで今いる高校の名前を知り、「ちょうどいいじゃないか」と思い志望しました。その志望校が中高一貫校でどれだけ入るのが難しいかを知るのは、後のことでした。

中2の夏に、志望校の中学校が使っている数学のテキストを買って、学校進度に合わせて解き始めました。

その後、レベル別の英語長文のテキスト、中3からは現代文のテキストを買って解きました。テキストは全て2周以上はしたはずです。目次に「やった日にち」「出来度合い(完璧は◎、答えを見たら△の印)」を書きました。

過去問集めに苦労、塾を頼りに

私の志望校は3教科の独自の学力テストだったので、過去問集めに苦労しました。中学では過去にあまり受験した生徒がいなかったので、塾に頼んで3年分の過去問をもらいました。

中3の秋から過去問を解き始めて、「目標ノート2冊分!」という計画のもと受験当日直前まで解きました(実際はノート1冊半でした)。そのノートは今でもとっていて、自信がなくなったときに励ましてくれるんです。

頑張った証しのノート

受験勉強で心がけたのは「無理をしない」ことです。15時50分に中学が終わり17時から塾で勉強。20時30分まで塾に篭もり21時前に帰宅。

自分はドラマを見るのが好きなので、22時にはドラマを見て23時に寝る、という生活を送りました。恥ずかしいことに、受験前日もドラマを1本見ていたくらい(笑)。むしろドラマのために勉強を頑張っていたという気持ちでした。

休日は6~7時間勉強

休日は6~7時間、朝型なので9時から勉強し、3時間勉強を心がけました。朝から勉強することで集中力が増し、高校での学習習慣にもいい癖がついてよかったです。

次に国、英、数の3教科をどう勉強したか紹介します。

■国語…接続詞に注意した

まず本文から答えを導き出します。問題に問われている部分の前後だけでなく、段落ごとの構成を見るのがポイントです。そして接続詞に注意。「だから、そして」は順接、「しかし、そうは言っても」は逆接、「なぜなら、例えば」は前の部分の補足説明。そうすることで段落ごとの構成が分かります。

時間を計ったり厳しく採点して得点を出していました

■数学…基礎力を大事に

解法を大事にしました。解答の一文一文を疑います。「この一文はなぜいるのか」など解答を批判的に見る目を養いました。

最後に自分の味方になるのは基礎力です! 思考力やひらめきではありません。計算力や公式の組み立て方です。頭がいい人ほど基礎を大事にしています。背伸びして難しい問題に取り組まなくても大丈夫だと思います。

右側は解の公式の証明を覚えるために書きました

■英語…スラッシュ読みで速読

「スラッシュ読み」を身につけました。what、thatの関係代名詞、コンマ、ピリオド、接続詞、長い主語と動詞の間などにスラッシュを入れます。

メリットはもちろん速読ができることです。スラッシュを入れることで、ここまで読めたという目印にもなります。

区切りがわかるようになるということはリスニングにも役立ちます。リスニングは特に後ろを振り返って理解することはできません。だからスラッシュ読みをすることで前から後ろという一方的な方向で読む、理解することができるようになるのです。

1月の模試でD判定、でも合格できた

「中高一貫を受ける」という私の決断には、親は何も言いませんでした。もともと自分のやりたいことにあまり口出しをしない人なので、ある意味それがやりやすかったです。先生も「頑張りましょう」と言ってくれ、周りの大人たちが肯定的に支えてくれたことが嬉しかったです。

こんな厳しいチャレンジに自信があったわけではありません。実際に2月に本番でしたが、1月の模試ではD判定だったのです(知ったのは結果発表後)。当日も「不合格」だと思い、次の日から私立の勉強をしてたぐらい(汗)

私は早めに勉強をスタートさせました。今の中学1年生や2年生に言います。願い続ければ、努力し続ければ夢はかないます。勉強は自分を裏切りません。そして自分をばかにした人たちも見返すことができます。

遅く志望校を決めることは悪いことではありません。可能性があって選べる悩みがあることも幸せです。しかし、私みたいに早く志望校を決め、決意を固めることにより成功したパターンもあることをここに記しておきます。