地方の高校生の大学進学を応援する東京大学の学生団体「FairWind」に所属する松村俊明さん(理科一類2年、広島県立広島高校出身)から高校生への、「勉強中の上手な息抜きの方法」についてのアドバイスを紹介します。

勉強を続けているとどうしても集中できない、疲れて勉強できないといったことがあると思います。

今回はそのようなときの息抜きの方法として運動、読書、映画、散歩の4つを挙げます。

部活引退後は自分で運動してストレス発散

僕はもともとサッカー部に入っていたので現役のときにはメニューを決めてやっていました。

大体試合の後のオフには緩い運動をして、試合が特になかったときには走るなどしていました。

高3の引退後の長期休暇や模試のない休日には1時間の運動をしていました。特に眠くなる午後に軽くジョギングしたりボールを蹴ったりしていました。

ストレッチもするようにしてください。高校3年生の秋の模試シーズンにはあまり運動ができないので突然運動をすると大抵どこか痛めます。

運動はいいストレス発散になるので、運動部だった人には特におすすめします。

家族で卓球をしたり、友達とボウリングをしたりもいいのでぜひやってみてください。

読書は進路を考えるヒントにも 高3になったら短編を

息抜きとして読書もおすすめです。

このときには専門書などを読むよりも小説がいいです。

小説の世界に入っている間は勉強のことを忘れて楽しめるのでおすすめです。

ついでにお勧めの本も紹介しておきます。

お勧めするのは河野裕さんの「階段島」シリーズです。

みなさんと同じ高校生、七草が行き着いた不思議な孤島、階段島で幼馴染の真辺と邂逅したことで始まる青春ミステリー小説です。

進路や文理選択に悩んでいる高校生にはぜひ読んでほしいシリーズです。

高2までと高3の模試でくじけたときには長編小説を読んでいましたが、高3の時は時間も惜しかったので短編小説をよく読んでいました。

短編小説ではありませんが、1章ごとに話が完結している東野圭吾さんの『ナミヤ雑貨店の奇蹟』をお勧めします。

映画化もされていたので知っている人もいるかもしれませんが、人々が時空を超えた手紙のやり取りを通して成長していく心あたたまる物語です。

(本ではなくマンガを読むのもいいですが、特に深く考えずにどんどん次の巻を読んでしまうことと、読み終わった後の後悔が大きいのでここではおすすめはしません…)

映画鑑賞は2時間でできる気分転換

映画は家で見ることも映画館で見ることもありました。

家で見るときは金曜ロードショーをたまに見たり、映画を見るのに罪悪感があったときは洋画を英語で見たりしていました。

2時間程度で終わるのでちょうどよい気分転換になっていました。

映画館で見るときは気になる映画があったときにいつ行くというのを決めてその日のその時間までは勉強頑張ろうとやる気にも息抜きにもしていました。

昼間に見に行ってしまうとそのあと遊んでしまうので映画が終わった後に周りに店が閉まっている夜に行っていました。

晩御飯のあとに夜映画を見て満足して家に帰り、風呂で感慨に浸ってから寝るということをやっていました。

散歩で集中力を回復、本番の日も休憩時間に歩いていた

最後に僕が一番やっていた息抜きが散歩です。

休日に自習室で1日中勉強をしていてミスが多くて嫌になったときや集中が切れたときによく近くを一周していました。

また、模試のときには昼休憩に散歩を必ずしていました。

散歩をすると頭がすっきりして前の教科のことを忘れて次の教科にも気持ちよく臨めるのでおすすめです。

特に暖房が付いているときは生温かい空気が部屋に残っているので、外の気持ちいい空気を吸うといいです。

センター試験のときも会場近くのスーパーまで行きましたし(友達が弁当を買い忘れていたので(笑)。

東大入試本番も昼休憩が長かったので本郷キャンパスを歩き回っていました。

ただ、昼休憩に散歩をすると眠くなってしまうという人もいると思うのでそこは人それぞれです。

注意点としては本番直前期の夜一人の散歩はしない方がいいかもしれません。

夜で暗いうえ寒いので考えがどんどんマイナス方向へ行ってしまいます。

精神衛生上よくないので冬の夜は早く帰って明るくて暖かい部屋で過ごしましょう。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

勉強ばかりでは体も精神も参ってしまうのでぜひ参考にしてみてください。

【FairWind】東京大学の学生がつくる団体。地方と都会の教育格差の解消をめざして、東大生と地方の高校生との交流などの活動をしている。