外出自粛、行事中止……。コロナ下では、高校生活にも大きな変化が起きました。新型コロナが流行して1年半がたつ今、高校生記者に感じていることを聞きました。

通学で感染への恐怖、遊べず友と疎遠

登下校の電車で人との距離が取りづらい状況に置かれたり、友達との遊びを断らなければならなかったり。楽しめるはずの時間が失われ、ストレスを感じている人が多くいました。

感染対策を常に意識しなければならない

 

電車での登下校が怖い

コロナ禍でつらい、大変だと思うことは登下校です。私は電車で通学しています。人混みを避けたいとは思いますが、電車の本数が少なく避けられません。もう少し本数を多くすることで3密を避けられるのに、なぜ本数を減らすのか。これが私の困り事です。(すあ=2年)

友達との心にも距離ができてしまった

私は、コロナ禍で友達と遊べないことがつらいです。

近所に住んでいる祖父母に感染させると、重症化してしまう可能性があります。友達から遊びに行こうと誘われましたが、もしも感染してしまったらと不安になり、断りました。それを何度も繰り返しているうちに、遊びの誘いもメールも来なくなってしまいました。

「コロナ禍でなければ仲良くできていたのに……」と思うばかりです。(Hina=1年)

「マスクが当たり前」の生活

マスクをつけることが当たり前の日常になりました。高校生たちは何を感じているでしょうか。

マスク必須、顔を隠す生活

マスク姿ばかりの写真

友達のお誕生日に思い出の写真をまとめたアルバムを作っていて気付いたのが、写真のほぼ全てでマスクをしていることでした。

コロナ禍で仕方ないと言えばそれまでですが、とても悲しいというかやるせないというか、複雑な気持ちになりました。

写真は一生残すことができる大切な思い出ですし、高校生の写真は高校生のうちしか撮ることができません。早くマスクを外して笑い合える世界になってほしいです。(しむしむ=2年)

マスクで肌荒れ

私が困っているのはマスクによる肌荒れです。特に夏は汗をかくため、かぶれたりニキビができやすくなったりします。去年は綿のマスクを使いましたが、通気性が悪く呼吸がしにくいため、息がこもり、顔も熱く赤くなってつらかったです。(miru=1年)

遠くなってしまった今までの「普通」

今まで当たり前だったことができなくなった今だからこそ「普通」の大切さに気づいた、という意見もありました。

友達と過ごせない日々がつらい

私はクラス替えで仲がいい子たちみんなと離れてしまいました。登下校とお昼休み、休日一緒に遊ぶことが唯一の楽しみなのに、コロナでお昼休みの教室移動が制限されたり、休日遊べなくなったり、とてもつらい…。(みーひ=2年)

授業時間の短縮

私が困っているのは、授業時間が短縮されたことです。

私の学校は、通常50分授業のところ、学校での滞在時間を減らすために40分で行っています。

最初は「たった10分」と思っていましたが、授業で先生から解説されずに「家で読んできて」と指示されるページが増えて、自分で学習しなければならないことが増えた気がします。

学校で学ぶ楽しみが奪われているようで、やるせないです。(はんはん=2年)

学校行事の延期・中止、発表会ないまま部活動引退

予定されていたさまざまな行事が変更を余儀なくされ、それまでの準備や努力の成果を発揮できなかったことに悔しさを感じている人が多いようです。

イラスト・ひなたさん

 

今年こそ絶対体育祭がやりたい…けれど

私の学校では、今年も数日ですが急に休校になりました。

私は数週間後にある予定の体育祭の実行委員を務めています。活動の予定が休校で狂ってしまい、練習もいつ始められるか定かではありません。去年できなかった分、今年は絶対開催したいのですが、感染の状況を見ると開催できなくなるのではないかと不安に思ってます。(あき=3年)

運動部よりも厳しい文化部の活動制限

私は管弦楽部に所属する高校3年生で、今年で部活が引退になりました。緊急事態宣言の出た次の日に春の引退コンサートを予定していましたが、緊急事態宣言の発令により、私たちの練習の成果もむなしく、開催されないままの引退という形となってしまいました。

部長として同学年にいい引退をさせてあげられなかったこと、そして後輩にしっかりと「覚悟」を渡せないまま引退となった状況だけでも心苦しい。それなのに、「運動部は大会への参加が可能であり、それに必要な練習はできる」という扱いの差をつらく感じています。文化部だって運動部と同じように練習してきたからこそ、平等に扱ってほしいと思っています。(マリーナ=3年)

修学旅行の中止、毎日友達と嘆いてる

昨年修学旅行が一度延期になったのですが、状況が悪化し、結局中止になってしまいました。高3の間に代わりの企画が開催される予定ですが、なかなかめどが立ちません。

一生に一度の高校での修学旅行なので、友達との話題に毎日出るくらい、行けないことを惜しんでいます。他の行事も縮小や中止になってしまい、高校生活を楽しめないまま卒業になりそうで、本当に悲しいです。(なまけもの=3年)

遠足が中止、友達と仲良くなる機会が…

コロナ禍で遠足がなくなってしまったのが悲しいです。私のクラスでは、休み時間は勉強している人や部活をしている人が多く、友達と仲良くなる機会があまりありません。

遠足が友達をつくるチャンスでした。同じ班の人たちと行きたい場所を調べて楽しみにしていたので、とても残念です。(manami=3年)

留学を断念、海外に行くのが遠くなった…

高校生のうちに挑戦したいこと、やってみたかったことができなくなってしまった人たちも。収束を心待ちにして、実現への希望を持ち続けています。

海外留学に行けなくなってしまった

留学予定がキャンセルに

私は今年の夏から3カ月間留学する予定でした。兄が短期留学を経験していた影響もあり、高校在学中に留学するのは身近なことだと思っていたのですが、海外へ行くのがこんなにも遠くなってしまってとても残念です。

応募した「トビタテ!留学JAPAN」も選考結果を待たずに行けなくなってしまいました。来年には海外へ行ける状況になっていてほしいです。(せかいのはじまり=1年)

できることが狭められている

コロナ禍でオフラインでのイベント開催が難しくなっていたり、留学に行けなかったりと挑戦の幅が狭まっているのがつらいです。

私が今一番挑戦したいのは、社会問題に触れて疑似体験できるキャンプへの参加です。ただ、オフラインでの実施が難しく実現できません。

コロナが収まったら、挑戦できることに感謝しながらさまざまなことに取り組んでいきたいです。(チュッパチャプス=3年)