東大は女子学生の比率が約2割。大学としては女子を増やしたいと考えていますが、なかなか増えません。今回は、地方の高校生の大学進学を応援する東京大学の学生団体「FairWind」に所属する山本つかささん(法学部3年、福井県立藤島高校出身)から高校生に向けて、「東大女子の本音」を紹介します。

女子比率を理由に東大を諦めないで!

みなさんこんにちは!この春から法学部3年の山本つかさです!

「東大女子」に区分されるようになってから早3年目、ということですが、今回は東大女子の生の声がテーマでお届けします!

みなさんも耳にしたことがあるかもしれないですが、ちょうど私の年に上野千鶴子先生が入学式の祝辞において東大の男女比やサークルについて言及なさっていました。

祝辞の詳細な内容はさておき、「東大」生であることかつ「女子」であることを改めて自覚させられる入学式だったことを今でも覚えています。

今回私が伝えたいことは、結論からいうと「女子比率を理由に東大を諦めちゃうのはもったいない!!!!!」です。

この理由は、①女子が少ないことはそんなに苦ではない、むしろプラスになることすらある②東大だけしかできないことがいっぱいある

の2点ですが、後者は他でも聞けるし今までもこれからも触れられる記事が多いと推察されるので、今回は①を深堀りして行きます。

女子同士が仲良くなりやすい

「東大女子2割」とよく聞くように女子の少なさを不安に思う人は多いでしょう。これは女子にとって死活問題であり、一方で男子にとっても出会いが少ないという死活問題と言えるかもしれません笑。私が高校生の時も、東大に進学した女子の先輩の話を聞きながらちょっと不安になったのを覚えています。私は共学でしたが、女子校出身の人だとより一層その不安は大きいでしょう。

しかし、入ってみると特に女子が少ないからといって不便なことはないように思います。

まず、女子が少ないからこそ女子同士仲良くなりやすいというのは一番大きいように感じます。クラス内での女子は限られた存在なので、関係が密になりやすいです。これは交友関係の選択肢が狭められるという側面も指摘できますが、東大女子という大きな枠組みで見ると(主語が大きいので若干不適切ですが)自立したタイプの女子が多いので距離感の選択も容易かなという印象です。

女子向けの情報が得られやすい制度がある

加えて、女子が少ないからこそサークルの勧誘で女子会があったり新入生向けに女子オリエンテーションがあったりなど女子という存在に対して思いやりのある制度構築が公式にも非公式にもある印象です。そういった場を活用していくと、何事にも情報が得やすいように思います。

社会に出たら自分の環境は選べないし、将来的に男性が多いところに身をおかないといけないかもしれないし、逆に女性ばかりのところに身をおかないといけないかもしれません。

今回のこととは少しずれますが、自分が今いる環境を否定ばかりせずに、それを受け入れた上でどう活かしていくのか自分がどう成長できるかを考えることは、生きる上で重要なのかなとも思います。

女子が少ない→女子が来ない→女子が少ないという悪循環を打破できるべく、東大が気になる女子の背中を押せることを願っています!

【FairWind】東京大学の学生がつくる団体。地方と都会の教育格差の解消をめざして、東大生と地方の高校生との交流などの活動をしている。