透明感のある佇まい、確かな演技力で幅広い世代から人気を集める若手実力派女優の清原果耶さん。「本当の自分で友達と接することができない」という高校生からの悩みに、飾らない等身大の言葉で答えてくれました。(文・中田宗孝、撮影・玉井幹郎)

素の自分でいられる相手と過ごして

―清原さんに憧れる高校生からの悩みが届いています。「私は友達と接するときに『本当の自分』を出せずに悩んでいます。飾らない自分でいるにはどうすればよいでしょうか」

私自身は、家族や今まで出会ってきた方々から「そのままの自分でいいんだよ」と伝えられながら過ごしてきたんです。そのお陰で、どんな場所でも自然体の自分で頑張ることができます。

 

―自然体の出し方。清原さんはどう行動してますか?「本当の自分」であるために、素の自分でいられる相手と長い時間を過ごすようにしています。

何より一番大切なのは、「自分が好きになる自分であろう」と強く思うこと。もしも本当の自分が出せない状況が続くようなら、無理にその環境にとどまる必要はないと決断するのも一つの選択だと思います。

高校生に戻れるなら勉強したい!

―続いても高校生からの質問です。「高校時代に戻れるなら何をしたいと思いますか? 今になって思う、高校時代にやっておいた方がよいことがあれば教えてください」

高校生に戻れるなら、勉強ですね!

英語などの語学を学びたいんです。高校では学ぶのはレアかもしれませんが中国語にも興味があります。

それとパソコン。操作が苦手で、知識も乏しくて……(苦笑)

私の場合は、独学よりも「学校の先生」が身近にいたほうが、疑問点もすぐに質問できるし、勉強も絶対にはかどるタイプ。高校生のみなさんも探究心を持って、さまざまな勉学に励んでください!

 

天気予報の専門書で勉強「知れば知るほどワクワク」

―連続テレビ小説「おかえりモネ」で、清原さん演じるヒロインは気象予報士を志す役どころです。役づくりの一環で気象の勉強をしているそうですね。

はい。天気に関する本や気象予報士を目指すための専門書を読んで、気象の勉強をしています。

難しい内容も多くて、頭が真っ白になるまで…(苦笑)。でも、気象のことを知れば知るほどワクワクする自分もいるんです。

「おかえりモネ」より

―撮影現場では、天気の描写にこだわっていると聞きました。

「おかえりモネ」の物語には、澄んだ朝日だったり「(けあらし(水面から湯気のように霧が立ちのぼる現象)」だったり、天気の描写がたくさん描かれています。

現場では実際の天気予報士の方に助言をいただきながら、天気の撮影にもとってもこだわっているんです。「移流霧(暖かく湿った空気が冷たい地面や海面上を移動する際、下層が冷却されて生じる霧)」を撮るためだけに2日間かけて撮影したこともありました。

とてもいいシーンに仕上がっているので楽しみにしてほしいです。

きよはら・かや

2002年1月30日生まれ。大阪府出身。2015年、NHK連続テレビ小説「あさが来た」で女優デビュー。以後、ドラマ「透明なゆりかご」、NHK連続テレビ小説「なつぞら」など多くの映像作品に出演。ファッション誌「Seventeen」専属モデルとしても活動。公開待機作は、映画「夏への扉―キミのいる未来へ―」(6月25日公開予定)、「護られなかった者たちへ」(10月1日公開予定)。

連続テレビ小説「おかえりモネ」

高校卒業後に気仙沼にある実家を離れた百音(清原果耶)は、宮城県登米市の山林組合の見習い職員として働き始めた。大学受験に失敗していた百音は、山の仕事に携わりながら将来を模索する。そんな折、お天気キャスターの朝岡(西島秀俊)との交流を機に、天気に興味を持った彼女は、気象予報士の資格取得を目指すのだった。5月17日(月)から、NHK総合、毎週月~土曜午前8時~8時15分などで放送スタート。土曜は一週間の振り返り放送。