電車やバスなど、毎日、決まった時間を過ごす「通学時間」。いわゆる隙間時間ですね。忙しい高校生活を充実したものにするには、通学時間も無駄にできない人も多いでしょう。自分に合った時間の有効な活用方法を見つければ、ちょっとの時間でも「塵(ちり)も積もれば山となる」!? 高校生記者たちにおすすめの過ごし方を聞いてみました。

【勉強する派】限られた時間だからこそ集中して勉強

車内の状況に合わせてスマホのアプリや単語帳などで勉強する時間に充てる、という回答が多く見られました。「降車駅に着くまでの間」という制限があるため、集中力がアップするというメリットもあるようです。

コンパクトに学べる「暗記系」が人気

決まった時間内での暗記がはかどる

英語や古文の単語、漢文の句法など暗記系の勉強をするのがおすすめです。決まった時間しかできないので、集中して取り組めます。

また、途中の停車駅で経過したおよその時間がわかるので便利です。私は基本的にその日、または翌日に小テストのある科目を中心にしているのですが、自分で「この曜日はこの教科」というように決めてしまってもいいかもしれないです。(りんぐ=3年)

短時間で学べる英単語がオススメ

私は電車に乗っている時間が短いため、英語をやっています。

英単語や英語の文法の暗記は、他教科に比べて内容のまとまりや因果関係などを考える必要がなく、一つ一つのタスクが小さいからです。

例えば、単語帳を開いて英単語を30語ほど覚えたり、英語の授業の予習として教科書を読んだり、問題集にある例文を覚えたりしています。(アキ=2年)

満員電車ではスマホが便利

満員電車で通学することが多かったので、なるべく周りに迷惑をかけずに済む勉強法を日々模索していました。

おすすめはスマホの活用です! 英語のラジオを聞いてリスニングの練習をしたり、事前に授業ノートの写真を取っておいて読み返したり、単語帳アプリを使って暗記をしたりしていました。

ちまたにあまた存在している単語帳アプリですが「Quizlet」は無料版でも使える機能が多く、特に使いやすいと感じました! (ささみ=3年)

混み合う車内では洋楽を聴いてリスニングの練習

通学中の満員電車では、参考書を開いたり問題集を解いたりといったことは正直難しいですよね。なので、私がおすすめするのは洋楽を聴くことです。

洋楽はいいリスニングの練習になります。好きな洋楽を聴きながら心の中で歌詞を唱えるようにすると、リスニング、スピーキングのスキルが上がること間違いなしです。もちろん楽しいし、誰にも迷惑はかかりませんし。(じろう=3年)

【スマホをいじる派】SNSやYouTube、メッセ返信の時間にする

電車やバス内での勉強が合わない人も。そんな場合は逆に通学時間をリラックスタイムに充てて、家では勉強に集中できるようにしていました。

SNSを見るのは電車の間だけ、とルールにしている人も

SNSや音楽、YouTube

私は電車の中で勉強することが苦手なので、割り切って電車の中では勉強をしないようにしています。なので、SNSをチェックしたり音楽を聴いたりして、リラックスするようにしています。

特に疲れている日やうまくいかなかった日には、ご褒美としてYouTubeを見ることもあります。そのかわり家に帰ったらスマホには触らず、英単語など電車の中でやる定番のものも机に向かってやるようにしています。自分に合った勉強をすることが大切だと思います! (なお=3年)

通学時間だけSNS、家では見ないよ

私が通学で電車に乗っている時間はだいたい30分から40分くらいです。その時間にはSNSを見たりすることが多いです。

勉強に使いたいのはやまやまですが、電車の乗り換えがあったりしてあまり集中することができないので、学校や家でしっかり勉強に取り組むという決まりにしています。

しかし、やはりテスト前は最後の内容確認にこの時間を使います。この時間があると、自信をもってテストに取り組めるのでお勧めです。(はまこ=2年)

メッセに返信、本を読むことも

私は学校のカリキュラム上、あまり「暗記! 暗記!」ではないため、勉強には使いません。また、電車通学では乗り換えがあるので、違うことに時間を使います。

最初の電車ではSNSのチェックをします。友達からのメッセージに返信したり、インスタなどを見ることもあります。部活の部長を務めているので、先生方とのメールのやり取りなどもここでします。

乗り換えを経て、次の電車では読書をすることが多いです。電車は基本的に静かで、本を読むのに最適なので気に入っています。制限がないと1日で最後まで読破しようとする自分がいたり、家に帰ってからも読み始めてしまう癖があるので、時間が区切られているという意味でも効果的です。

電車を降りたあとは学校か家で勉強することになるので、その前の楽しい頭の体操のような位置付けになり、朝は眠たい頭を目覚めさせ、帰りはリフレッシュになるので、本好きの方は実践しみてはいかがでしょうか? (マリーナ・3年)

【寝る派】授業に集中するためにも睡眠だ

疲れが取り切れていない、なんだか寝不足……そんなときには授業に備えて「寝ておく」のも手。

寝過ごしには注意!

睡眠不足を解消して授業に集中!

私は往復4時間かけて学校に通っています。一番時間を使っているのは「勉強」と言いたいところですが、寝ることに時間をかけています。

私も最初のころは勉強に時間を使っていました。しかし朝早く起きているため、授業で寝てしまうことが大半でした。そこで私は眠いときには寝るようにして、結果、授業中の集中力も上がりました。

バスや電車で効率よく勉強したいっていう人も多いと思いますが、まずはその勉強方法が自分に合っているのかも考えることが大切だと思います。(あやぴ=3年)

授業で寝ないために、電車で寝ておく

電車やバスなどで椅子に座れたときは音楽を聴きながら外を眺めたり、朝どうしても眠いときだったら、授業中に寝てしまうよりは、多少勉強時間は減ってしまっても寝た方が有益だと思うので、寝てしまうことも多いです。(あっかー=1年)

【人間観察派】周りを見たり景色を見たり

寝るだけでなく周りを見るという人も。

たまには息抜きもいいよね

勉強は暗記系や本を読むことをおすすめします! でも、たまには周りを見るということも意外と大切かなって思います。

空を見ると心が落ち着いたり、人間観察するのも楽しいかも! (おかゆ=3年)

【状況で使い分け派】長時間電車に乗るからいろいろやっちゃうよ

長時間電車に乗ってる場合は、工夫次第でさまざまなことができるようです。往復2時間電車を使っている高校生の声を紹介します。

休息・アプリで勉強・動画視聴……

私は通学に電車で往復2時間かかります。

勉強をしたい日は、基本的にスマホアプリで勉強しています。本や教科書を出すのはかさばるし、混雑した電車内では迷惑になるので、一問一答系のアプリをたくさん入れて利用しています。おすすめのアプリは、英単語の「mikan」、社会全般を取り扱う「一夜漬け社会」などです。

寝不足気味なときは、目を閉じて過ごします。

脳は目を閉じて休憩だと認識すれば、寝ていなくても休息を取ることができる仕組みになっているそうです。目を閉じて過ごすことで、気持ちが落ち着いて体力も回復し、学校生活を活発にすることができます。

これは私にとってはご褒美なのですが、テストなどが終わったあとの通学中の電車では、好きなアニメや映画をサブスクから保存して見ています。

イヤホンをすれば思いっきりその世界に浸れるし、家では課題などに追われてなかなか取れない娯楽の時間を過ごすことができます。ただし、私のように映画に夢中になって最寄り駅を乗り過ごすことはないように(笑)。(ゆきんこ=2年)

【自転車なので何もできない派】電車やバス通学がうらやましい……

さすがに自転車通学では「勉強」も「睡眠」も無理! 電車通学の人たちの話を聞いて、ちょっとうらやましいと感じている人もいました。

自転車通学だから、他のことはできません

自分は自転車通学ですが、周りの人のバス・電車通学の話を聞くととても楽しそうに思えます……。

勉強するなら周りの邪魔にならないように教科書などを読んだり(主に暗記系)、睡眠をとったり、音楽を聞いたりと思い思いに過ごしているようです。(セイスモサウルス=3年)